第40章 やっぱりゲストさんとのライブは楽しい
あみ達はプリチャンランドに行こうとして愕然とした。
「何アレ…?」
ランドの真ん中にルルナのようなドームが出来ていた。そして、その周りを卵型の兵士のようなキャラクターが守っている。
「休園みたいね…」
「メンテナンスか何かでしょうか」
「仕方ない。今日は帰ろうか」
次の日、メンバーはみんなで配信を見ていた。
「これ、話題になってる動画みたい」
「アリスさんとイブ社長?」
「なんでも、アリスさん、イブさんの双子の姉だったってニュースで言ってましたよ」
「へぇ、そういえば、アリスさん、なぜかサーカス団に育てられて家族探してたんだっけ」
「見つかってよかったね。で、姉妹ライブかぁ」
あみがそう言うと、ゆうきがあみの肩に手を置き、
「くみさん帰ってきたらこの曲やろうって思ってたでしょ?」
「…!」
「図星でしたね」
こんな話をしていると、あいが
「そういえば、今回のワンダーレア、イブさんカラーのアリスさんのコーデだね」
「逆もあるはずだけど、こっちがストレートで揃ったんだよね」
「アタシ、これ着て祝福ライブでもしようかな」
「ちょうど、この双子ライブの後、ランド再開って言ってたし、行ってらっしゃい」
あいはワンダーレアを着ようとした時、たまたまもう一方のコーデを着たコを見かけた。
向こうも同じ考えなのか、目が合った。
「あ、ちょうどペアコーデですね」
「せっかくだから、ペアライブしませんか?」
「そうですね。私、さやめろといいます」
「アタシはあいです。よろしく」
こうして、あいは姉妹祝福ライブをペアで配信できたのだった。
別の日。あみとゆうきが二人で買い物に行ったものの、予定が極端に早く終わってしまった。
「れみと待ち合わせて三人でお茶する予定だったけど、時間余っちゃったね」
「どうする?ゆうき、この前のファンタジーでまみの着てた魔王コーデ着てみたいって言ってたけど、やる?」
「うん。まみに借りてきてるけど。でも、あみはどうするの?クーポンでかわいいの来たって行ってたけど」
「チロルマーガレットコーデだね。じゃ、わたしはそれにして、賑やかライブ募集しようか」
あみたちがスタジオに行くと、結構人がいた。突然の謎の休園明けだし様子見に来たのだろうか。
「あ、このはさんこんにちは」
「こんにちは」
「むさのまるさん、この前は誕生祝いありがとうございました」
「いえいえ、たまたまでしたけど、お祝いできて良かったです」
「くれあさんも来られたんですか?」
「ええ、最近よく会いますね」
「わ、おふぇりあさん、お久しぶりです」
「ご無沙汰でしたね」
「あれ、はぁるる♪さん、はるか♪さんは?」
「今日はたまたま一人で来ただけですよ」
「あ、あまねさん、それってプリパラのコーデですよね」
「ええ。ローズアイパッチはいつものですけど」
「ペンデュラムさんも久しぶりですね」
「あ、あみさん久しぶり。シュヤラも来ればよかったのに」
あみは怒涛の勢いで声をかけていたが、ゆうきも、
「あっ、メロディさん。この前はどうも。今日はウチのリーダー来てますよ」
「そうなんですね。はじめまして」
「あ、この前ゆうきとファンタジーでライブされてた方ですよね!お会いしたかったです。わたしはあみです」
「えっと…調子に乗って募集しましたが…ゲストさんが8人。途中交代で賑やかライブをしたいと思います」
「交代?」
メロディさんが不思議そうに言う。
「賑やかなライブになりますよ」
「私も初めての時は面くらいましたよ」
他の参加者たちが口々に言う。
そして、現地集合10人ライブが始まった。
「ありがとうございました!」
ライブを終えて解散したが、会場にはメロディさんが残っていた。
「この後、相方と会うんです」
「そうなんですね。うちももうすぐもう一人来るんですよ、てか、今来ました」
れみが登場した。
「お待たせしました…って、あら?」
「はじめまして。メロディです」
「れみと申します」
「今、ちょうどセッションライブしようとお願いしようとしてたところ」
「あ、そうなんですね。私もお誘いしようか考えてたんですよ」
そこへ、メロディさんの相方が来たのだが…
「ええーっ!」
なぜか驚くあみ達にメロディさん達は
「?」
「あの…先日、ウチのあいとライブしてませんでした?色黒の青いツインテのコなんですけど」
「あ、あの時の。あなた達のチームの方だったんですね」
メロディさんの相方はさやめろさんだった。
「えっと、メロディさんチームはムーンライトイルミナージュコーデということですか」
「はい。それぞれお気に入りの色を手に入れたので」
「じゃ、ウチはサンシャインイルミナージュにしようか」
「あみはセンターなら、正月に手に入れたのはどう?」
「スーパーイルミナージュ?そうだね。それにしようかな」
そんなわけで、イルミナージュコーデでのセッションライブとなった。
「せっかくなのに、センター以外も光るといいのにね」
「ですね。ちょっともったいないですよね」
「でも、観覧車と回転ブランコとジェットコースター、しかも羽付きだと一斉に光って回ると目がチカチカしないかな」
「確かにそうかもしれませんね」
「でも、豪華なセッションライブ、楽しかったです」
メロディさんたちと別れて。
「さて、手持ち、レアリティ低いけど、とりあえず揃ったコーデ」
「赤、青、緑か…」
色マークを見ていたあみが急に思いついた。
「前に、だいあちゃんやラウラ☆さんがバーチャル参加したことあったよね」
「うん」
「この色見て思い出したんだけど、静岡のあかね♪さんたちとバーチャルセッションできないかな。フォロチケは今持ってるし」
「あかね♪さん、あおい★さん、あさぎ☆さんのイメージカラーだね」
「話、持ちかけてみようか」
数分後。
「あ、返事来た!OKだって」
「セッションライブ二連続なんて、バーチャルってすごいね」
「うん。思った以上に一緒にやってる感もあるんだよね」
実際、バーチャル参加の所にはホログラメーションとサラウンド音声でそのコがいるように感じるのだ。
「ライブ、大成功だね」
「呼んでいただきありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ」
「それにしても、やっぱり、ゲストさんとのライブ、楽しいね」
あみの心の底からの感想だった。
今回のライブシーン
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