第38章 バースデースペシャル
あみとれみは寮でお茶をしながら雑談していた。
「あみ、今話題になってる配信で、気になるものがあるんですが…」
「どんなの?」
「プリティーリズムから10周年で歴代テレビの主人公とみらいちゃんがライブしているのがあるんです」
「元の世界につながるヒントがあるとか?」
「さぁ、それはわかりませんが、その時のコーデは六人分揃ってます」
「この前やったラブパトリーナなりきりライブみたいなコスプレライブをやるってこと?」
「面白そうですし、やってみませんか?」
先週、あみ、れみ、まみ、ゆみでラブパトリーナの衣装でライブしたのだが、その時は適当に誰の衣装かを決めたのだが…
「今回はみんなで相談して担当を決めようか」
「ですね」
そして、全員が揃ったバイトの休憩室。
「みらいちゃんの役はこっちの世界の子がしたほうがいいね」
「では、我に任せるがよい」
まみに決まった。
「以前、れみがあいらさん、ゆうきがみあさん、わたしがなる店長やった事はあるんだけど」
「あたしはプリパラ出身のゆいちゃんにしてみる。元の世界のキャラだし」
「じゃ、ゆうきと同僚のアタシがらぁらちゃんがいいかな。ゆみ、みあさんでいい?」
「あたしはみあさんには会ったことないから、逆に楽しみかな」
「じゃ、決まりだね」
実際、六人でライブはしてみたものの、同じ曲ではなかったし、何も起こらなかった。
「まぁ、そうだよね」
「楽しかったから別にいいけどね」
そこであいが、
「あみ、ここに雑誌付録のコーデがあるんだけど」
「うん?」
「資金、手伝うから、モーリーでこれの対になるコーデを手に入れてみない?」
「いいけど、お金は自分で出せるよ?」
「いいの。ちょっと早いけどプレゼント」
「え?あ、今月わたし誕生日だ!」
解散後、あみとあいはモーリーファンタジーへ行った。確かに限定でコーデが出るようだ。
あみはソロライブをした。ルーレットが回りだす。
「最大課金するよ」
あいが百円玉を積み上げる。
すでに限定コーデは2アイテム出ている。
「え?」
すると、突然プリたまが数字の書かれたものに入れ替わる。
「これは…?」
「イルミナインコーデってのが出るって噂だったから、試してみたかったんだ」
そして、それは出た。黒いイルミナージュコーデのワンピだ。
「すごい…!」
「残りのアイテムも次のソロライブで出るといいね」
こうして、限定コーデは揃った。この時の最大課金でイルミナインシューズが出た。
「あい、ありがとうね。お礼にペアライブをこのコーデでやろうね」
「うん」
そして、あみとあいはペアライブをしたのだが、あいはステージに向かう途中で携帯でラインのメッセージを送りながら言った。
「ここで三度目のイルミナインチャレンジしようか」
「次はアクセが欲しいね」
そして、イルミナインルーレット。
「やった!アクセが出た!」
実際はオーシャンマーメイド型で靴だけレインボースカイ型なので不揃いなのだが、黒いコーデなのでそんなに違和感はなさそうだ。
「しかし、フォロチケの数たまったなぁ…」
あみがフォロチケの束を見せる。
「あとね…ちょっとそのフォロチケ見せて」
あいがフォロチケをパラパラと見ながら何枚かを抜き取って別にしている。
「四枚…あと一つ…あ、あった!」
「何してるの?」
「このフォロチケ、ラッキースター付きなんだ」
あいが抜き取ったフォロチケには流れ星の絵がついている。
「ラッキースターを五つ集めると、限定コーデが手に入るんだって。それがれみへのプレゼント」
「なるほど。わたしと同じ誕生日のれみにもプレゼント考えてたんだね。さすが!」
と、そこへ来たのはれみだった。
「え?私にも考えてくれてたんですか?ありがとう」
「れみの限定コーデはどんなの?」
「ピンクのプリファンナイトコーデみたいですね」
「シャア専用みたいだから、騎士団長だね」
「アクアさんに着てもらいましょうか?」
「いやいや、それはれみのだから」
そして、誕生日当日。ディアクラウンにて。
「あいが用意してくれたライブの他に、わたし達もペアライブしようか」
「毎年恒例ですもんね」
「そういえば、残り一色が出ない色違いコーデあったし、あれでやろうか」
「そうですね」
最初は二人のペアライブ。
次はれみの騎士団ライブ。
「れみちゃん、おめでとう。パシャッとアイテムの伝説の剣もあるよ」
みらいが来てくれた。あみとみらいはかつて青ナイトを一緒に着たことがある。ゆみとまみも青ナイトを着て五人で騎士団ライブをした。
最後に、あみのイルミナインライブだ。
「靴が違うけど、逆にわたしのオリジナルっぽくて気に入ったよ」
「確かに、生足のほうがあみっぽいかもね」
みんなの意見も肯定的だ。
クライマックスではイルミナージュコーデ同様コーデが光り、スカートを魚が泳ぐ演出もある。
「綺麗…!」
ライブの後、メンバーの他に、なる店長とたまたま通りかかったむさのまるさんも周りに集まった。
そして、声を揃えて、
「誕生日おめでとう!、あみ、れみ」
今回のライブシーン
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