第28章 ペアライブ日和ラビ
あいはプリチャンランドのアトラクション、ファンタジーレアストーリーの入り口にいた。
「これね…」
昨日、ゆうきが4−Miのメンバーしファンタジーコスでライブしていたので聞いてみると、
「アトラクションでめるめるさんと宝探しして探検家コーデを着たんだよ。あの4人も他のをやってたし」
「えっと、探検家ストーリーはゆうきがやったし…誰もしてないのはコレかな」
ゲートには「踊り子ストーリー」とある。
ゲートの中にはリングマリィがいた。踊り子コーデをすずが着るのをためらっていた。
確かにフリフリで可愛い衣装は、かっこいい路線のすずには珍しいかもしれない。あいはコーデを着てみた。
「あいちゃん、かわいいですぅ」
まりあにはウケているようだ。
実際、ライブをしてみると…
やってみたの時にスケートボードで激しくアクションする時、ヒラヒラのスカートだと確かに動きづらい。まぁ、すずが躊躇する理由とは違うだろうけど。
あいはアトラクションを楽しんだので、その話をゆうきにしようと帰路についた。
その頃、あみはコーデを手に考え事をしていた。
「この前の大会の決勝、おおかみは色違いしか無かったんだよね。やっと通常カラーが手に入ったけど…」
「あれ?おおかみコーデですか?青ずきんでよければご一緒できますよ」
たまたま通りかかったコが声をかけてきた。以前にも見かけたことがあるが、話すのは初めてだった。
「いいですか?あ、わたし、あみ」
「くれあです。よろしく」
くれあさんが色違い、あみが通常で赤ずきん・おおかみペアライブをすることになった。
「あみさんは結構配信はやってるんですか?」
「ええ」
「じゃ、また見ておきますね」
「ありがとうございます!」
と、急にれみから呼び出しがかかり、あみはくれあさんと別れてその場を後にした。
一方、あいとゆうき。
「で、ヒラヒラのスカートでスケボーするのが…」
先ほどの話で盛り上がっていた時に、
「おや、あみが配信してる」
「新しいゲストさんと配信してるね」
「…」
あいは黙って見ている。
アタシのアイデアを他のコと…?
「ねえ、ゆうき」
「どした?」
「今すぐアタシとこのペアルックでライブしよ!」
「いいけど…」
あいは心の中で言っている。
やきもちや腹いせじゃないよね…うん。自分でもよく判らない…今の気持ち…
一方、あみはその後、まりあに呼び止められた。
「あ、先日はどうも」
「あみちゃん、今日はまりあたち、かわいくリベンジしちゃいますよぉ!」
まりあの横にはすず、そしてれみがいた。
「げきむずでこの前の大会のリベンジしたいそうなので、たまたま会った私にあみを呼び出すよう頼まれたんです」
「そうなんだ。あいはいないから、れみと組むのかな」
「そうですね」
「狼と赤ずきんあるけど、これはあいとやりたいからなぁ…」
「じゃ、私、この前の王様コーデ持ってるから、ロイヤルウェディングライブはどうでしょう」
「それだ」
こうして、あみとれみはリベンジも防衛した。
「あみちゃんに勝利のお祝いですぅ」
まりあはあみの髪をプリンセスブーケに編み上げた。
「うわ、別人みたい!」
あいは自分たちのペアライブ配信を確認しようとして、あみが嬉しそうに記念髪型お披露目ライブするまでの一部始終を見た。
「アタシ達の決勝ライブを今度はれみと…」
…涙?
あいはいつの間にか泣いていた。
今回のライブシーン
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