第12章 ゴールドクラス認定会だもん

 いよいよ、ゴールドクラス認定会の日。あみはゆうきと待ち合わせた。
「おまたせ」
「あみ、付き合うのはいいけど。確かに、情報は伝えたけど、あたしはそこまでランク高くないよ?」
「いや、シルバーの時、一人で寂しかったからね」
「でも、ロコさんと会うって言ってなかった?」
「うん。交換用のコーデもちゃんと準備したよ」

 会場前に着くと…
「うわ…今回は人多いね」
「整理券配ってるみたいだよ」
「急いでゲットしなきゃ」

 整理券をもらうと、ロコさんからメッセージが入る。
「そういえば、コーラの自販機の近くでまもるさんのチームを見かけたような…」
「自販機のところへ行って、自販機のところに行ってここにいますって返せばいいんじゃない?」
「だね」

 自販機前で返信すると、すぐにロコさんが来た。
「こんにちは」
「おひさしぶりですね。では、約束のコーデです」
「トレード成立ですね」
「ありがとうございます」
「ロコさんは整理券は貰いました?」
「整理券はまもるが持ってるので」
「じゃ、待ち時間にライブしませんか?」
「それはいいですけど…今日コーデ持って来てないですよ」
「今の服、似合っててかわいいから問題ないですよ」
「そうかな…?」

 ライブやってみて…
「やはり、ちょっとバランス取れてないかも…ごめんなさい」
「今度、リベンジ企画やりますか?」
「ですね。じゃ、次はわたしも私服でやりますね」
「え?そっち?サーカスコーデじゃなくて?」
「私服のロコさん、かわいいです」
「あみさん、まりあさんみたいになってますよ」

 ロコさんと別れて、あみはゆうきとその辺を歩いていた。
「ロコさん以外にも知り合い、いそうだね」

「あ、あみさん。お久しぶり!」
 言っているそばから声がかかる。つぼみさんだった。
「お久しぶり」
「この前、東京でエルザさんに会ったんですよ」
「そうなんだ。わたしが上京した時は入れ違いだったなぁ」
「エルザさん、髪伸ばしてツインテにしてたんですよ」
「そうなんだ。イメチェンだね」
 そして、つぼみさんと一緒にいたオッドアイのカラコンのコが会話に加わる。
「すずかです。つぼちゃんにフォロチケ借りて、あみさんフォロー済みですよ」
「わぁ、ありがとうございます!」
「ところで…」
 つぼみさんがゆうきの方を見る。
「ゆうきさん、ですよね?」
「はい…そうです」
「タイムラインであみちゃんのツイートに出てるの見て、会ってみたいなって思ってたんです」
「そうなんですか!」
 そんな感じでフォロチケ交換をしながら話していると、別のコが更に話に加わってきた。
「こんにちは」
 あみたちは初めて会うコだった。どちらかの知り合いのコかな?
「はじめまして。トモミです」
「あみです。よろしく」
 と、あみの携帯にメッセージが入った。ひなさんからだった。
「誰か知り合いの方、いますか?」
 あみはさっそく返信する。すると、ひなさんから今着ている服の特徴とかの返事が来た。
 ひなさんもチームメイトあと一人と来ていて、シュヤラさんと合流して今は近くのラウンドワンにいて、こちらに向かっているらしい。
「ここまで集まったら、みんなで認定記念ライブしたいね」
 あみが提案する。
 つぼみさんチームは即答でOK。ひなさん達もOKの返信が来た。
「トモミさんはどうします?」
「それって、トモミが皆さんとライブした記録が伝わるんですよね!ぜひ参加させてください!」
「決まりだね。じゃ、認定会終わったらここで集合しよう」
「了解!」

「ところで」
「どした?ゆうき」
「あたし、あみに先週プレゼントされたコーデしか持ってないんだけど」
「あれ、かわいいよね」
「人が玉子料理食べたいって言ったらネタでくれたオムライスコーデだよ?みんなでライブなのにネタコーデなんて…」
「似合ってるんだからいいじゃん。色々楽しいライブにするんだし」
「まぁ、そういうことなら…」
 なんとなく言いくるめられたような感じだが。

 さて、認定会だ。
「あれだけ言ってて、認定されなかったらただのアホだよ」
 ゆうきが笑いながら言う。
「ちょっと!縁起でもないこと言わないでよ」
 ドキドキしながら判定機に会員証を入れる。

 認定おめでとう!

 無事、認定が終わった。商品は黄金のスイートハニーキラッとコーデだ。
「すごい!キンキラキンの黄金コーデだ!」
 あみが喜んでいると、
「派手だなぁ。こんなの着こなせるコ、いるのかなぁ…」
 同じく認定されたコが感想を…
「あっ、あまねさん?」
「あみさん?」
 ここで会ったのも何かの縁。あまねさんもライブ参加となった。

 そして、集合場所。パラパラとメンバーが集まってきている。
 シュヤラさんにあみが話しかける。
「この前の大会の時はフォロチケあまり持ってなくてごめんなさい。今日はたくさん持ってきたから」
 あみがフォロチケの束を出した。
「えっ?こんな大量のフォロチケ…」
「好きなの選んでくださいね」
「…ですよね。一瞬、まさか大量交換?って」
「ははは…さすがにそこまではね」
 と、そこにリアーネさんが通りかかる。
「あれ?みんな集まって何かあるの?」
「今からみんなで記念ライブやるんですけど、ちょうど良かった」
「え?」
 リアーネさんは何がちょうど良かったのか判らない。
「さっき、せっかくロコさんに会ったのに、このライブの話が出る前に別れちゃったから」
「そっか。でも、ロコは今日はもう帰っちゃったからなぁ…まもるは今認定中だからもうすぐ合流できると思うよ」

 そして、メンバーがそろった。
 あみ、ゆうき、つぼみさん、すずかさん、トモミさん、あまねさん、まもるさん、リアーネさん、シュヤラさん、ひなさん…
「えっと、ひなさんのチームの方ですよね」
「スバルです。いきなり参加させてもらって…」
「もちろん大歓迎ですよ!楽しいライブにしましょう」

「メンバーは11人だね」
「じゃ、発起人のあみさんが商品コーデでセンター、あとは五人ずつ交代って感じですかね」
 まもるさんが言う。あみの無茶振りにある程度慣れたのか、段取りは完璧だ。

 あみが黄金コーデを着て登場する。
「わぁ、実際に着たところ見るとかわいいね。似合ってますよ」
 あまねさんがほめてくれる。
「ありがとうございます。それでは、オンエアー!」


今回のライブシーン
              
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