第38章 フェアウェル21人ライブやってみた

 その日、あみに一本の電話がかかった。
「はい。もしもし。えっ…ええーっ!あ、はい。ありがとうございます」

「どうしたんですか?」
 れみが訊く。
「時子さんからなんだけど」
「まさか…」
「うん!世界の扉がもうすぐ完成して、わたしたち、元の世界へ帰れるって!」
「おめでとう!」
 ゆみは、一旦はそう言ったものの、
「でも、さびしくなるね…」
「では、盛大にお別れ会をやるのだ!」
 まみもそう言いながら、少々無理をしているようだ。

「ねぇ、そのお別れ会だけど…」
「どんな会にしたいのだ?」
「実は、この時のために考えてたネタなんだけど」
「うんうん」
「『ありがとう、ごめんね、また明日』のライブをやりたいんだ」
「というと?」
「「また明日」だけは無理だけど、この世界にいろんな気持ちを届けたいんだ」
「なるほど」
「それでね」
「まだ何か?」
「前に、「やってみた」中にフォーメーションを変えるのやったでしょ」
「あの曲なら…最大20人と共演できる!」
「というわけで、前座ライブに参加してくれる人をあと17人募集しようと思うんだ」
「あみらしいというか…」
「れみは?」
「じゃ、私はパーティーのお料理考えますね」
「よし、決定!」
 あみはさっそく、ツイッターと掲示板で告知をした。

 そして、当日。
「さて、誰か来てくれるかな…」
「こんにちは…あら?一番乗り?」
 ラウラ☆さんだった。

「こんにちは。あら、まもる達まだなんだ…」
 ロコさん、めばえさん、わくと君が到着。
「いや、来てるって」
 まもるさん、リアーネさんも続く。
「ちゃむは?」
「ちょっと遅れるけど絶対来るって言ってたし」

「あみ、元の世界に帰るんだって?」
「ロギねさん!」
「せっかくだから、最初の姿に戻ってきたよ」
「確かに懐かしい!」
「もちろん、シェアキャラ仲間にも声はかけたよ」
 モモさん、シャルルさんが入ってくる。続いて、サッカバスさんも入ってくる。

「集合場所はここでいいのかな?」
 つぼみさんとしずくさんが到着。

「たまたま佐賀からの帰りで近くにいて良かった」
 エルザさんが入ってくる。せと☆君とメロディー☆さんも一緒だ。
「なんとか合流できたけど…あ、ラウラ☆はもう来てたんだね」

「ごめんごめん。髪型戻してたら遅くなっちゃったよ」
 あいちゃむ★さんが到着。まもるさんのチームはこれで全員集合だ。

「えっと、何人集まったかな?」
「あたしたち4人とゲストさんが16人かな」
「あとひとりだね」

「お久しぶり!あら?結構集まってるね…間に合ったかな?」
 まいまいさんが入ってきて、ゲスト17人集合。いよいよ21人ライブだ。

「わたしのコーデは、グミを間違えて前の弾を買ったらストレートで出たセーラーチアでいくね」
「チョイスの理由がそれ?」
 みんなの笑い声が響く。
「フォロトモさんたちの親睦も兼ねて、メンバーはくじ引きにしたいと思います」

「最初のメンバー発表いきます」
「まず、まいまいさん」
「えっ、最後に来て最初?」
「かけつけだね」
「しずくさん、ロコさん、ゆみ、ラウラ☆さん」
「次のグループは…」
「えっと、まもるさん、わくと君」
「あ、同じチームだね」
「6人を4つに分けるからありえるね」
「ロギねさん、メロディー☆さん、まみ」
「3番目グループ行くね。モモさん、れみ、にじのエルザさん、せと☆君、リアーネさん」
「そして、トリは…つぼみさん、めばえさん、シャルルさん、サッカバスさん、あいちゃむ★さんだね」
「結構ばらけたね」
「楽しそう!」
「やってみた中に入れ替えなんだね。うまくできるかな?」
「うちのメンバーが誘導するのである」
 みんなの不安にまみが答える。
「とにかく、やってみよう」

 そして、ライブは無事成功。
「やった!」
「達成感すごいね!」
「いい思い出になったよ」
「このあとのお別れ会、打ち上げみたいになりそう」
「あ、これ、あみとれみのお別れ会だったね」

 そんな話をしていると、そこへファララとガァララが現れた。
「21人ライブ、ガァララたちもやりたい!」
「21人ライブを見て、やりたいってコたちを集めてきたんだよ」
「えっ?数分で?」
 あみは一瞬驚いたが、時の精霊のことだ。きっと時間を補正して今来たんだろう。

「エルザについて行っても間に合わないと諦めたけど、ちょっと後悔して参加したただのヘタレです」
 いや、別にヘタレってわけでは…そもそも、今回先頭だし。
「二次募集あって助かりましたよ」
 おふぇりあさん、れむれすさん、ざにさんが続く。
「また、ジョイントできてうれしいよ」
 えみさんだ。
「えもいライブやるなら、あたしたちは欠かせないでしょ」
 ミラクル☆キラッツが入ってくる。
「いつぞやはプリチケ届けてくれて助かりました。恩返しできるかな?」
 ほにまるさんだ。
「もちろん、来てくれてうれしいですよ!」
「私もいいかな?」
 なんとマジマジョピュアーズのモモカさんも登場だ。
「もちろん!あの時はお世話になりました」
「おひさしぶり」
 しののさん、ニチカさんも参加。続いてエリィさんといぶきさんのペアも入ってくる。
「私たちの事、覚えてくれてますか?」
「名前近いし、もちろんですよ。あみあみ♪さん、それにれいか♪さん」
「なんとか、スケジュール空いたから」
「なみりーん☆さん!忙しいのにありがとう!」
「で、私でちょうど20人になるのかな」
 最後にぺんちゃん★さんが入ってきた。

 そこで、ガァララの顔色が変わる。
「どうしたの?」
「ファララがメンバー集めてたの知らないで、ガァララも募集かけちゃった」
 しかし、あみたちのリアクションは、
「そうなんだ。にぎやかになるね」
「パーティーの飲み物と料理追加しないと!」
 などと、全く気にも留めない様子だ。

 しばらくすると、
「祭りの場所はここかしら?」
 アイランジュの二人が入ってきた。そして、みつきさん、すいさんも続く。
「岡山から到着!」
 シスイさん、キスイさん、まみずさん、ユウスイさんのチームだ。
「東京からも来たよ!」
 あかねさんだった。
「遠くからありがとう!」
 他にも淡路でエキストラしてくれたコや、コーデを貸してくれたコ。置手紙風にフォロチケ交換した眼帯のコ、プリスタグラムで時々いいねをくれてたコなど、行きずりでであったコたちも来てくれていた。

 こうして、あみは21人ライブのアンコールを2曲やり、総勢61人の盛大なパーティーが催されたのだった。


今回のライブシーン
              
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