小河内ダム工事運搬線

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はじめに

 小河内ダム(奥多摩湖)の工事のため、資材や鉄骨、鉄筋、セメントなどを運搬する資材輸送専用鉄道(小河内線)が、 青梅線の終点氷川駅(現奥多摩駅)からダムの近くにあった水根駅まで走っていました。
 工事は昭和25年起工、完成は昭和27年12月。昭和32年11月ダム工事竣工まで、 5年5ヶ月資材運搬専用鉄道として、莫大な資材が水根駅まで運搬され、重要な役割を果たしたのでした。
 工事が終わって、この専用鉄道は西武鉄道(株)に払い下げられました。観光用に活用する目的であったようです。 しかし、再整備や利用客の需要等、考え、採算がとれないと判断した為か、やがて、西武鉄道(株)から奥多摩工業(株) へ再譲渡され、今日に至っています。
 最近、あるテレビ番組(番組は終了)の企画で、子供たちによって、この廃線跡のレールが掘り起こされ、”SL”が 走ることになったのです。この番組の企画の終了後、この番組中に作られた駅、踏み切り等は、すべて撤去され、元の状態で 奥多摩工業(株)に戻されたようです。
 2005年1月8日、この廃線跡を歩いてみました。


参考文献
・多摩のあゆみ第70号(平成5年2月) 財団法人 たましん地域文化財団
   資材輸送専用鉄道 小河内ダム工事運搬線 成迫政則氏

参考ホームページ
Rail&Bikes H.Kumaさん

 奥多摩山岳鉄道株式会社・奥多摩湖ロープウェイ
  H.Kumaさんによる仮想鉄道会社のページ(実在しません)

日本テレビホームページ→「冒険!CHEERS!!」→「廃線復活」




(写真1)奥多摩駅


(写真2)奥多摩むかし道入口 案内図


(写真3)出発点となった駅跡
レールはきれいに掘り起こされている。


(写真4)トンネル
トンネル内は立入禁止。
トンネルの反対側へは、来た道を引き返し、むかし道を行くとよい。
(来た道をそのまま行っても行けるが、急な石段を降りることになる。)


(写真5)トンネル 反対側


(写真6)鉄橋
鉄橋内は立入禁止。


(写真7)踏み切り
奥多摩駅方向を望む。


(写真8)むかし道から。左下に線路が見える。


(写真9)線路が埋まっているところがある。


(写真10)まだ、雪が残っている。


(写真11)橋梁


(写真12)橋梁
レール面に雪が残っており、むかし道からもよく見える。


(写真13)橋梁のアップ
雪が残っており、道が凍結して滑るため、これ以上は危険。引き返す。


(写真14)橋梁の端付近


(写真15)鉄橋の補修の跡
枕木が腐っていた。やはり、ここに本物の機関車を走らせるのは不可能であったようだ。


(写真16)再び、鉄橋


(写真17)踏み切りから、トンネル方面を望む。


(写真18)トンネル 入り口


(写真19)現地から見える尖った山


(写真20)奥多摩工業
要塞のよう。

おわりに

ここは、正確には廃線跡ではなく休止路線ということのようです。
レール、トンネル等の遺構は残っており、廃線跡の雰囲気を味わえます。
しかし、橋梁等は傷んでおり、線路内を歩くことは、非常に危険です。
くれぐれも立入禁止区域には入らないことです。

2005年1月8日開設 2005年11月5日更新

関連ホームページ

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