白 馬 岳 しろうまだけ(2932m)No.45
登 山 日 | 2005.08.08 |
コ ー ス | ―猿倉〜白馬岳・唐松岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳〜扇沢(2泊3日縦走)― 【第1日目】 猿倉(1243m)4:10〜白馬尻(1557m)5:15〜5:38大雪渓7:08〜葱平(2192m)〜お花畑8:02〜頂上宿舎9:00〜白馬山荘〜白馬岳(2932m)9:45休憩/頂上宿舎上分岐まで戻る〜杓子岳(2812m)11:36〜鑓ヶ岳(2903m)12:40〜鑓温泉分岐13:06〜天狗山荘13:25(テント泊) 【第2日目】(8/9)五竜岳へ 天狗山荘〜天狗ノ頭〜不帰キレット〜唐松岳〜五竜山荘〜五竜岳〜八峰キレット・キレット小屋(泊・素泊) 【第3日目】(8/10)鹿島槍ヶ岳へ キレット小屋〜八峰キレット〜鹿島槍ヶ岳〜布引岳〜冷池山荘〜赤岩尾根分岐〜爺ヶ岳〜種池山荘〜柏原新道登山口(扇沢) |
所要時間 | 9時間20分 |
天 候 | 晴れのち霧 |
メンバー | 単独・こっしー(白馬岳山頂まで同行) |
猿倉から大雪渓を登り、白馬岳から唐松岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳と縦走して、種池山荘から扇沢へと下る2泊3日のテン泊登山を計画。白馬岳へ日帰り登山するこっしーと豊科ICで待ち合わせて、扇沢の駐車場に車を止めてから、こっしーの車に相乗りで猿倉に着いた。4時10分、ヘッドライトの明かりを頼りに、まだ暗い駐車場を出発。猿倉山荘から登りはじめて、林道から樹林の登山道へと道を辿ると、約1時間で白馬尻であった。
猿倉登山口 |
白馬尻 |
大雪渓を歩き始める |
白馬尻にある2軒の山小屋では、朝の食事と登山者の出発準備とで、慌しい時刻を迎えていた。その様子を横目で見ながら、小屋の間を抜けて約20分行くとケルンのある雪渓末端で、猿倉からは3km・山頂へは4kmの地点である。雪渓に足を踏み入れて登りはじめると、思ったほど滑らずに進むことができたが、テン泊装備の20kg近いザックが肩に喰い込んだ。雪渓上のコース沿いに撒かれた砂(紅ガラではなかった)を目印に、心拍を一定に保ちながら行くと、暖かい空気と冷たい空気が交互に流れてきて気持ちがよく、いつの間にか上部まで来ていてアイゼンを着けずに済んでしまった。
雪渓上部(崩壊の場所) |
クルマユリ |
お花畑 |
大雪渓上部で、大きく開いた雪の切れ目を迂回して、左岸に取り付いて休憩する。2kmを1時間30分かけての雪渓登りでは、上部からの落石に注意して進んがだが、時折右岸の山肌からパラパラと小岩が崩れ落ちていた。縦走から下山の翌11日、雪渓上部の葱平(ねぶかっぴら)付近で崩落事故発生のニュースを聞いて、通過したのと同じ時刻だったのでビックリした。今は、ただ犠牲者のご冥福を願うだけである。
ミヤマオダマキ |
ウルップソウ |
稜線分岐から白馬山荘と山頂方面 |
葱平から急斜面を登り避難小屋を過ぎて、傾斜の緩んだところがお花畑。クルマユリなど色とりどりに咲き誇る高山植物を眺めながら進み、最後の急斜面を登りきると村営白馬岳頂上宿舎で、直ぐ上がウルップ草の咲く稜線上の分岐である。重い荷物を5時間背負いヘトヘトであったが、分岐を右折して先に見える白馬山荘へ稜線を辿り、山荘前のベンチ脇にザックをデポして山頂へと向かう。
白馬岳山頂 |
白馬岳から分岐方面 |
分岐から杓子岳方面 |
山頂は、なだらかな傾斜地になっていて、スペースは広かった。奥の一番高い部分に方位盤と三角点、そして山頂を示す黄色の標柱が立てられていた。いつまでも展望を楽しみながら休憩したい気分だったが、後の行程を考えて早々に出発。猿倉に戻るこっしーを山頂に残して、感謝しながら頂上宿舎上の分岐まで戻った。右に旭岳(2867m)を眺めながら、なだらかな稜線を登ると丸山のピークで、若干下って登り返すと杓子岳の山頂だった。長野側は絶壁で富山側は40度位の傾斜という、足元の悪いガレの稜線を進んでいくとコマクサが咲いていた。写真では見たことがあっても、直接見るのは初めてで、その可憐な姿には感動した。
杓子岳山頂 |
ガレの稜線 杓子岳を振り返る |
コマクサ |
ガスが出はじめた稜線をさらに進み、鞍部から上り返すと鑓ヶ岳の山頂で、これで白馬三山へ登頂である。居合わせた登山者に写真を撮ってもらうが、既に周囲はガスに包まれて展望はなかった。山頂からは6〜7人の集団になって、ザレの急坂を下ると鑓温泉分岐で、多くの登山者は鑓温泉方面へと左の道を下って行った。分岐を直進して行くと右側に雪渓が現れて、その先の天狗山荘に到着したのは1時25分だった。
白馬鑓ヶ岳山頂 |
テン場から天狗山荘上の雪田 |
テン場の我家 |
唐松岳頂上山荘のテン場まで行く予定であったが、山荘には11時30分以降の唐松岳方面への通行は控えるようにと張り紙があって、ここで思案することになる。テン場まで行ける自信はあったのだが、コースタイムが4時間40分・この先は不帰キレットを通過・ガスで見通しが悪い・・・等々の理由から進むのを断念して、幕営料500円を支払ってテン場にテントを張った。缶ビールを開けて、夕方までゆっくりした時間を過ごして、早めにシュラフの中へと滑り込んだ。