二人ぼっち
69
久しぶりに自分の館以外での就寝に中々寝付けない
それは三成も同じようで、薄暗い室内で何度も寝返りをうっていた
「…三成、眠れないのか?」
「……貴様もだろう」
「ああ、何だかな」
こちらに顔を向ける三成の頭に手を伸ばす
指先から零れる艶やかな髪
闇夜に浮かぶ白い肌
「…っ、家康」
「ん?なんだ?」
暗い中でも三成が恥らうのが手に取るように分かる
きっと今、頬を赤く染め、戸惑うように眉をしかめているんだろう
「…三成は可愛いなぁ」
「…っ!」
いつまでも初々しい反応の三成に愛しさを募らせながら、
髪を、肌を、心を、解きほぐすように優しく優しく愛撫する
ワシの手が触れるたびに身を震わせ、声を上げないように口元を手で覆う
そんな反応がワシを煽っていると分かっていても、
羞恥が勝り泣き出しそうになりながら快感を堪える三成が好きだ
「……三成、触ってもいいか?」
「…もう触っているだろうが!」
「ははは、そうだな」
羞恥と怒りがないまぜになったように怒鳴る三成に覆いかぶさり口付けを落とす
「ッ、んっ!」
互いに噛み付くように口付けを繰り返す
舌を絡め合い、荒い呼吸で何度も互いを貪り合う
「…はぁっ」
「………家康っ」
密着した体で感じるのは、互いにもう我慢が出来ないという雄の主張
縋るように夜着を握る三成の手に笑みが零れた
「ふふっ、色呆け爺、と笑われそうだな」
「…そんなもの、勝手に言わせておけ」
「…ああ」
三成のいつもより熱い体を唇で、舌で、手で蹂躙する
三成は荒い息を吐きながら、快感に身をよじらせる
それが、たまらなく嬉しい
互いの腰帯と下穿きを取り払い、あらわになった三成の雄を口に含む
先走りを零しながら熱く怒張する雄を丹念に舌で舐めとり、
空いた手で胸の飾りと固く閉ざされた穴を弄ってやる
「ふ、ぁッ!」
三成の雄がぶるりと震え、口の中に熱い性が放たれる
それを飲み下し、荒い息を吐く三成に笑みを向ける
「最近あまりシていなかったからか?
早い上に、随分と濃いぞ?」
「………ぅ、煩いっ!」
ワシの言葉に恥じらい、顔を背ける三成の頬に口付けを落とす
ゆっくりと視線を向ける三成と見詰め合い、また唇を重ねあう
「…今度は、私もする」
小さな声でそうささやいた三成と体勢を入れ替え、
三成の尻がワシの顔の上に来るようにして笑ってやる
「絶景だな」
「…そういうことを言うなっ」
黙れ、とでも言うように三成がワシの雄を口に含む
熱い舌が絡みつき、弱い部分を執拗に攻め立てる
昔はたどたどしい舌使いだったが、随分と上手くなったものだと感慨深く思った
「…まだまだ夜は長い
存分に楽しもうじゃないか」
ワシの言葉に、三成が生唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえた
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