1月8日 今日でfarmとはお別れ。最後の朝食を8時過ぎに食べる。昨日集めた卵を焼いてくれるのだが 「........ なんとかかんとか バイクン?」と聞かれた。は?バイクン?何度聞いてもなんのことか わからない。するとまさきが「ベーコンじゃないの?」 ああ、そうか!卵にベーコンを付けるか と聞かれていたのか。最後にまさきにやられた。子供の耳って順応性が高いのね。 まさきは、ほとんど英語がわからない状態でここに来たわけだが、帰るころには "What would you like to drink?" と聞かれれば "Milk, please" と答え、のどが渇けば "Excuse me, may I have orange juice?" と言えるようになった。落馬の時の背中の痛みもすっかりなくなり、それでも 落馬のショックは忘れられないらしく「馬はもういいや。でも大人になったら乗れるかな」と言ってみたり。 そして、このPakinui Gardensには「来年も来る」と言っている。私も是非! このファームでの宿泊料金などを記録しておこう。1泊大人・子供1人ずつで計210NZD。全食事つきだ。 これはハイシーズン価格で普段はもう少し安いみたいだ。空港へのお迎えとホテルへの送りで 80NZD、one day tripの代金が二人で140NZD、乗馬と4日目のビーチへの送迎が二人分で 計40NZD。乗馬そのものは一人70NZD。Delwynのお料理は想像以上においしかったし お客さんが私たちだけだったこともラッキーだったが、つきっきりでいろんなところに連れていって もらえてこのお値段は高くないと思う。 ところで、NZDはちょっとマイナーな外貨なので、日本で現金を両替するとえらくレートが悪い。 今回のファームは個人経営なのでクレジットカードが使えないため、いろいろ考えた末に シティ・バンクで小切手を作って宿泊代はこれで支払った。小切手は1枚作るたびに手数料が かかる代りに、現金よりはるかにレートがよい。ただし、シティ・バンクは口座保持者しか 外貨小切手を作ってくれないのである。たまたま口座を持っていたからよかったけど。 さて、朝食を済ませてから、お別れの前に私が日本から持ってきた緑茶を入れてあげることに した。Rexはそういうところは保守的らしく「ぼくはいらない」というので、Delwynだけに。 私が「小さいポットがあるといいんだけど」と言うと「ちょっとまって、specialなポットを持っているの」 と出してきたのは、なんとちいさな土瓶タイプの急須である。つるはプラスチックだけど ちゃんと日本の急須の形をしている。かわいらしい湯飲みも出てきた。 いままで日本からのお客さんがたくさん来ているから誰かのプレゼントらしい。 Delwynは私の入れたお茶を「おいしい」と嬉しそうに飲んでくれた。 いよいよファームとお別れだ。Rexと固く握手してさよならをし、Delwynの運転で市中へと 向かった。30分ほどで今夜の滞在先Mercure Hotel Aucklandへ着いた。ここでDelwyn とお別れ。5日間本当にありがとう、絶対にまた来るからね、と握手して別れた。 今はまだ11時。ホテルのチェックインは2時だが、その前に荷物を置かせてもらおうと フロントに向かう。フロントでもうチェックインできると言うのでまずは荷物を置いて ベッドでダラーっとする。 ホテルの窓は海に面していて、途中に建物はあるものの、港の船など見えていい感じ。 お日様が右上方から差し込んでいる。この時刻にこの方向から日が入るというのが 不思議に思える。窓枠の陰のところにホテルのパンフをぴったり重ねて置いてみた。 日本なら影はだんだん左に移動するが、南半球では逆のはず。 ファームでも私たちの部屋は家の中から庭に向かって右端にあったが、朝日が差し込んでいた。 庭は北側にあるというわけで、お日様は北から射し込んでくるのであった。 そして太陽は右から左へと動く。しばらくして窓脇の影を見るとやはり右に移動していた。 とっても不思議な感じ。南半球にいるんだな、と初めて実感した。 明朝の出発が早いので今日はあまり出歩かないつもりである。 買い物の残りを済ませたら公園でのんびりキャッチボールでもするかな。 今日もとってもいいお天気。とはいっても、薄い長袖を着ていても暑くない。 2月はもう少し暑くなるらしいが日本の夏に比べるべくもない過ごしやすさ。 ここに住みたい。でも冬はずーっと雨だとか。それもいやだけど。 さて、まず行くと決めていたUntouched Worldを探しながら10分ほど歩く。 ちょっと目立たない通りにそれはあった。ガイドブックにも目立つ広告が出ていたわりには小さな店内。 そして、当たり前だが今は夏なので夏物がほとんど。留守番の夫にセーターを 買おうと思っていたが、Men'sのセーターは3種類くらいしかない。その中からチャコールグレーの ハイネックのセーターを選んで、その他にお店のオリジナル小物をいくつか購入。 葉書を出したかったのでお店のお兄さんに切手はどこに売っているかを聞く。 1ブロック向こうのStar Martにあると思う、というのでお礼を言って店を出た。 すると後ろから声が...。振り向くとさっきのお兄さんが呼ばわっている。もどってみると、 「切手あるかもしれないからちょっと待って。いくら欲しいの?」と言う。 1.5ドル、と言うと、店の奥からロール紙にシールになっている切手を取り出し、 「1枚45セントだから4枚貼ればいいよ」という。葉書にはもう宛名が書いてあったので 切手を縦にしたり横にしたり苦労して貼り、お金を払おうとすると、 「いらないよ」というのでありがたくちょうだいした。なんて親切なんでしょ。 記念にお店の写真(お兄さんつき)を撮ってバイバイした。 ホテルに戻りがてらもう1軒でウールの小物を買って最後にホテルの近くのショッピングビルに入った。 Warehouseという日本で言うイトーヨーカドーみたいな何でも売ってる大型店に まさきのおもちゃを探しに行ったら、おもちゃ売り場で日本人らしき子連れ夫婦に出会った。 奥さんと話をしてみると、ワーキングで来ているとのこと。旦那さんは日本料理店の シェフだとか。外国に住むためにシェフになったんだそうだ。ワーキングビザが切れるころには 永住申請をするつもりだと言っていた。へぇ、そういうひともいるのねぇ。なんだか自由で いいわね、とも思うが、ちょっと勇気が要りそう。 ここでおもちゃを選ぶのにまたひともんちゃく。まさきは大きくてかさばるカッコいいおもちゃが欲しいけど もうスーツケースはいっぱいだし、できれば電気を使わないおもちゃを買いたい私。 別のおもちゃ屋で見つけた子供用の大工道具セットを私は買いたかったのだが、 まさきは「それはぼくじゃなくお母さんが欲しいものでしょ!」 小さいながらも 万力やのこぎりも入っていていいと思ったんだけどな。取っ手つきの木のケースに 入っていて持ち運びもできるし。来年来た時にあったら絶対買うぞ。もちろん私用に。 結局小さめのラジコンカーとレゴを買った。 お昼はショッピングビルの2Fのファストフードで食べようと思ったが現金がちょっと足りない。 1FのキャッシュディスペンサーでCiti Bankのカードで引き出そうとしたのだが、操作が違っていたのか、 カードがおかしいのか、エラーも出ないのにカードだけ戻ってきてお金が出てこない。 むむむ。正常に終わったように見えたんだけど。これで口座からは引き落とされていたら丸損ではないか。 と言っても5000円くらいだけど。うーん、どうしよう。もう1回やってまた同じことになってもいやだしなぁ。 というわけで、今度はクレジットカードのキャッシングをしてみる。fast cashというところで60ドルを 無事取り出せた。さっきのことを確認したいけど、うまく説明できないし、ま、いいか、と食事に行く。 中華ファストフードではちょうどタイムサービスで中皿盛り放題で5ドルというので、1つはそれにし、 ギョーザ8ドルちょっともたのむ。餃子はカリカリのあげギョーザだった。結構おいしい。食べてるうちにさっきの キャッシュカードの件が気になってきた。一応努力だけはしてみるか、とマシンのすぐ横にある土産物屋で 小さな買い物をしたついでに四苦八苦して事情を説明してみた。「あっちに銀行があるから聞いてみれば」 と言われ、通路の反対側に銀行へ。またもや四苦八苦で説明し、”What happened?”と聞いてみたが、 それはここではわからない、あなたの銀行に聞いてください、と言われ、あえなく撤退。マシンを調べて くれるかと思ったけどだめだったか。あきらめるか。今日、日曜だし。 荷物を置きに一度ホテルに戻って一休みしているうちに、またさっきの件を思い出す。 一応電話だけはしてみようか。今回は海外で使える携帯を持ってきていたので、 キャッシュカードに書いてある番号にかけてみると日曜でもオペレータが対応してくれるようである。 さっそく事情を説明すると講座の確認をしてくれた。本日の取引はないとのことでひとまず安心。 さて、後はなにもすることがない。公園までぶらぶら歩いてみようか、と再びホテルを出た。 プラプラ歩いて見かけたかわいい羊柄のセーターのお店に入る。 日本人店員の積極的売込みに負けたわけじゃないが、自分用のカーディガンを お買い上げ。こっちの人は着ないだろうな、と思うようないかにも羊!という模様だけど、 いいの、記念だから。これが今回の買い物の中で一番高額。 地図によるとビクトリア・パークが近そうなのでそちらへ歩く。結構暑くなってきた。 時刻は4時を過ぎようとしているが、まだまだ真昼間という感じ。ほとんど人気のないオフィス街と 思われる道を通って公園に着いた。広い芝生では子供たちや大人もサッカーなどで遊んでいる。 私たちは遊具のある近くでキャッチボールをした。昔は兄と父とよくやったのに、ボールを投げるのが どうしてこんなに難しいの?というぐらいとんでもないところに飛んでいく。おかしいなぁ、今やまさきの 方が飛距離もコントロールもはるかに上回っている。いつの間にか抜かれてしまったか。遊具で遊んだりして いるうちに6時近くなったのでそろそろ戻ることにする。余りに天気がよく眺めがよさそうなので 帰りにSky Towerにも上ってみようということになり、ちょうど帰り道の途中にあるTowerへ。 上ってみると期待通りの見晴らしで、上ってよかった!そしてそこには日本人がいっぱいいた。 こんなにたくさんの日本人にあったのはこちらに来て初めてだ。あちこちから日本語か聞こえてきて なんだか新鮮な感じ。 のどが渇いたので、Towerの下のレストランで軽い食事と飲み物をと思って入る。明朝はすごく早いし、 お昼が遅かったので夕食はいらないか、とも思ったが、ハンバーガーくらいならとメニューを見ると その時間帯は軽食はなく、ピザくらいしかないのだった。ほかのテーブルでピザを食べている カップルを見ると、でかい。余ったら持って帰れるとウエイトレスが言うので、ハーブ&カレー味の ピザを注文。なぜかカボチャも入っているようだ。先に飲み物がやってきて、それを飲んでしまっても 一向にピザがこない。待てど暮らせど来ない。私たちの後にやってきて、ピザを注文していた 家族がピザを受け取って出て行ったのにまだ来ない。大してお腹もすいていないのに こんなに待ってまで食べたくもない、と、ウエイトレスを呼んで、「まだ作ってないならもういらない」 と言うと、「もう作ってます。もう少しで出ます。」 でも、やっぱり来ない。さすがに悪いと思ったのか グラスに氷水を持ってきた。たっぷり30分は待った挙句に出てきたピザはやっぱり巨大だ。 さっきの年配カップルはこれを一人1枚ずつ食べてたなぁ。味はまあまあだが、到底食べきれず、 「持って帰る」というと、ピザの残りを箱に入れてくれた。が、その箱は丸々1枚分の大きさなのであった。 ピザは半分しかないのに。袋もなしである。どうやって持って帰れというのだろう。宅配ピザ屋みたいに ささげ持って行くしかないようだ。やれやれ。ホテルのエレベーターではピザの匂いがプンプンでちょっと 恥ずかしかった。
明日の朝は5時台のバスで空港へ行かなくてはならない。早々にベッドに入って寝たが、
部屋のエアコンが妙に大きな音を立てるので、耳栓を取り出した。持ってきてよかったわ。
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