1月6日 朝ごはんはミューズリー(Delwynの手作り)、トースト、紅茶。昨日の川渡りで濡れてしまった靴が完全に 乾かない。私の革のスニーカーは何とかはける状態になったがまさきの靴はまだじっとり濡れていて履くのは いやだというので、急遽靴を買うことにした。車でちょっと行ったショッピングセンターにWarehouseという 大きな日用品のお店があるという。今日はSheep & Dog showを見に行くので行きがけにそこで靴を買うことに した。1300円くらいの安い靴を見つけさっそく購入。そこからはDelwynが車を飛ばして約1時間。それにしても こちらは車のスピードが速い。普通の道で80Km/hも軽い。車窓の風景はなだらかな起伏に潅木の茂み、 羊の群れや牛たちが草を食み、これぞNZ!という感じ。 Showの場所はSheep World。観光用の施設だ。Showの司会をするのは”いかにも”のカウボーイ(シープボーイ?) 風のいせいのいいお兄さん。そして、彼の英語が余りに早口でほとんど聞き取れないのであった。羊の種類 とかいろいろ説明しているのだが、わからん。でも犬が羊たちを追いかけるのは見ればわかるぞ。犬はすごい 勢いで羊の周りを走り回って羊を囲いに追い込む。追われる羊を見ていると「烏合の衆」という言葉が頭に 浮かぶ。まさに右往左往。私はあんなふうに追われたくないなぁ。犬にならなりたいけど。 羊が屋根つきの大きな小屋に入ると、私たちも移動して今度は羊を狭い通路に追い込んで色別に別の通路へと 振り分けるデモを見る。ところが、これはお客にやらせるのであった。両手でゲートを動かして3つの通路に羊を 振り分けるのだ。男女各1名が指名されてさらし者に。しかし、二人ともうまくやってのけ、やんやの喝采を 受けていた。この時さっきとは別の犬が羊を後ろから追い立てるのだが、密集する羊の上に乗っかってしまう のには驚いた。羊にしてみればすごい恐怖であろう。しかし、足を踏み外して落ちたりもしていた。羊に踏まれて 怪我したりしないんだろうか? 最後はいよいよ毛刈りshow。口八丁手八丁のお兄さん。ああ、言葉がわかれば3倍面白いんだろうな。 かろうじてわかったのが、今までの毛刈り記録は1頭につき45秒で9時間連続700頭以上を刈ったという 記録ということ。あとでDelwynに聞いたところによると、毛刈りはかなりハードな仕事で、特に腰と背中にきついらしい。 女の人はやらないんだそうだ。9時間なんて考えただけで腰が痛くなる。 毛刈りのあとは、子羊、子ヤギの集団が乱入してきてミルクあげの時間。哺乳瓶を持って待っていると どわっとちっちゃいのが走りこんできて、猛烈な勢いで食いついてくる。よっぽどお腹を空かせられているのかしら。 怖いぐらいの勢いだ。あっという間にビンは空っぽ。まさきは隣にいた小さい女の子と哺乳瓶を交互に持って ミルクをあげたが、例によってへっぴり腰になっていた Showのあとはカフェでランチ。今回のファームの滞在は全食事つき、ということだったのでDelwynが購入して くれた。Sheep Worldをあとにして、帰る途中にタイルと陶器のお店Morriss & Jamesに寄る。Delwynが 買い物をするのにお付き合いだ。色鮮やかなタイルや陶器に目を奪われる。何に使うという展望もなく NZの鳥や植物がデザインされたタイルを6枚買った。Delwynはお庭に置く大きなテラコッタの鉢を買うつもり らしい。高さが80センチ近くある2種類の鉢を見て私に「どっちがいいと思う」と聞いてくる。えーそんなこと 言われても、と困るが、私なりに理由をつけていいと思う方を勧めてみた。彼女は結局その通りに購入し、 車に積んで再出発。 そこから、Wenderholm Regional Parkへと向かう。お天気はSheep Worldでにわか雨に降られたあとは どんどん青空が広がって暑くなってきた。 Parkにはビーチもあり、まさきは浜で砂の城作りと貝殻投げに 興じていた。水着をfarmにおいてきたのが悔やまれた。 5時までビーチにいて帰ってきたが、Delwynが今日はTake Away Dinnerにする(遅くなったから)というので KFCのチキンを頼んだ。チキンは日本と同じだがポテトの量がすごかった。 Dinnerの前にはテラスのスパプールでさっき泳げなかった憂さを晴らすまさき。家にこんなのがあったらいいな。 夕食後は池のカメの餌やり(冷凍のなんとかワーム)と犬の散歩。Cassieを連れて牧草地に行っていいと 言われたので、ゲートを開けて入ってみた。意外と足場が悪く、草の塊に足をとられるので走れない。 ところがCassieはお構いなしで引っ張るのでかなり危険だ。Cassieよ、お前はレトリバーだろ? もうちょっと頭を使っておくれよ。 牧草地からfarmの裏庭に入ると、ハリネズミが行き倒れていた。どうしたのかしら。Cassieに捕獲された? Delwynに聞いてみると、あれは子供だと言う。小さくて体力がないのだろう。1週間ほど前に、別のお客さん の子供が子ハリネズミを発見して大騒ぎしていたと言うからきっとそのうちの1匹ね。 散歩のあと、お茶を飲みながらおしゃべりしていたら、猫のブラッキーがいきなり小走りにリビングに入って 来ようとした、と思ったら口にくわえているのは鳥! うちに持ち込むなー、とあわてて窓を閉めた。 夕べちょうどブラッキーのことが話題になり、昔はよく鳥、ウサギ、ネズミ、なんかを捕ってきたけど 今は高齢で狩をすることもないという話をしたばっかりである。 きっと、ブラッキー、「失礼な! まだそんな年じゃないわよ」と思ったに違いない。そして、見事に証明してくれたというわけか。 しかし、テラスに脱いであった私とまさきの靴のところに鳥を置かないでくれ〜。まさきったら すばやく自分の靴だけつまみ上げ、私の靴が取り残された。するとブラッキー、私の靴の間に 鳥をぎゅっと押し込むようにして行ってしまった。戦利品をお納めしてくれたってところかな。 |