時々ですが、土曜日に勤務で弁当が必要なことがあります。いつもはすぐ食べられて中断もできるようにおむすびを買っていきます。先日、職場の先にあるスーパーで弁当を買うために30分ほど早く家を出ました。前に職場の近くを散歩中に入ったスーパーで良さそうな弁当を見つけていたからです。
散歩も目的ですので、職場に車を駐めてスーパーに向かいました。歩いて6、7分の距離です。スーパーの中を大回りして弁当のコーナーに行くと狙いの弁当がありません。始業時刻の10分前にスーパーを出ればゆっくり間に合うので、もう少し歩きながら考えようと外に出ました。
始業時刻20分前に弁当のコーナーに戻り、次に良さそうな弁当と小さなパンを1個取ってレジに行くと、何とどのレジも5、6人の行列です。しかもみんなカゴが一杯なのです。
仕方なく奥から2番目のレジに並びました。先頭は男性のお年寄りでバーコードの読み取りは終わっているのに、何か券を渡したり、小銭をゆっくり取り出したりで、おじさんが並んでからでも3分ほどかかりました。
そこからの3人は女性のお年寄りです。次の女性はすぐに終わりました。その次も読み取りまではスムーズでしたが、やはり券を渡して何かの処理をしてもらっています。そしてお釣りのお札を渡されてからゆっくりと財布に収めます。レジの女性は残りの小銭を持ったまま困った顔で待っています。
まだ、もう一人のお年寄りとおじさんの前の中年の女性がいます。この時点で遅刻が確定かと思いました。ところが次のお年寄りの読み取りが終わったときに、前の女性がおじさんの方を見て「先にどうぞ」と言ってくれたのです。
それなのに、「申し訳ないですから」と断ってしまいました。お年寄りの支払は少し時間がかかっています。「今なら間に合う」「どうしよう」と色々な思いが駆け巡り、「甘えていいですか」と言ってしまいました。
前の女性が「どうぞ」と気持ちよく譲ってくれました。レジの支払も手間のかからないように千円札でお釣りをもらい、女性にもう一度お礼を言ってレジを離れました。残り5分足らず、途中小走りで職場に向かいましたが、もう目の前まで来たところで信号待ち。かなり厳しい時間です。
時計を見ながら建物に入りドアを開けて中に入った時点でジャスト始業時刻、間に合いました。
おじさんがいつも行くスーパーはポイントと一緒になったカードでの支払いが普及しているので、支払はとてもスムーズです。それとは別に、少量優先のレジがあるとこんなときに助かります。
おじさんはそのようなシステムを考えることが大好きで、実際に役立ちそうな案も持っています。
そんなおじさんですが、人の気持ちの素晴らしさを改めて感じさせられた出来事でした。