一口だけ残す理由

2013年12月20日

前におばさんと友人の3人で昼食に行ったときのことです。丼物のセットを食べ終わったあとで、おじさんもおばさんもご飯を少しずつ残しているのを見た友人が「どうして二人とも同じように残しているのですか。」と尋ねました。

おじさんは小学生の頃は嫌いな食べ物が結構多くありましたが、高校生の頃には何でも食べられるようになっていたと思います。それからは出された食べ物は残さずに、きれいに食べるようにしていました。

でもだんだん年を取ってくると、一人前の量が多く感じられるようになってきました。それで定食の場合には「ご飯は少なめ」と言って注文します。ときには「ご飯は半分」と、量を具体的に指定することもあります。それでもこちらが思ったほどは減らしてもらえないことが多いのです。

全体の量を減らしたいことと、ご飯に対してカレーの量が多いのが好きなので、「ご飯は少なめ」とカレーライスを注文すると普通に注文した人と比べて明らかにカレーの量も少なかったことがあります。ご飯だけを減らして欲しかったのにです。

また丼物などでは具や汁との関係でご飯の量を少なめに注文するのをためらうことがあります。そんな関係でご飯を少し残すことがあるのです。

皿鉢料理のように、自分が食べたい分量だけを皿に取れる場合はいいのですが、会席の場合には出される量が決まっています。一皿一皿は少ないからと残さずに食べると全体では結構な量になり、食べ過ぎて後悔したこともよくありました。

それが昼食でご飯を残すようになってからは、会席の一皿でも少しだけ残すことができるようになったのです。最初の頃は「もったいない」との思いが強かったのですが、少しずつ残すことでお腹にも余裕ができて最後の料理まで美味しく食べられます。

でも本当は残したくありません。初めての店でもご飯の量をきちんと指定できたり、会席の品数はそのままで量を少なめにしてもらえたらいいなと、いつも思っています。

← 前    目次    TOP    次 →