松山市で四国支部の会があり、その前夜に飲み会をすることになりました。高知からも何名か出席するので、それぞれの到着時刻を確認していたときのことです。
佐川町に勤務している人が、「夕方は伊野インターまでが込むので遅れるかもしれない」と言うのです。彼は最近佐川に移ったばかりなので、それまでのように高速道路で行こうと思っていたようなのです。佐川から高速に乗るためには国道33号線を高知市方面に向かい、いの町の伊野インターから乗ることになります。それだと距離は約180キロで3時間くらいかかってしまうのです。ところが、佐川から松山までは国道33号線で約90キロ、2時間くらいで行けるのです。
高速ができるまでは高知と松山を結ぶバスは33号線を走っていて、4時間くらいはかかっていたと思うのですが、今は高速を走っていて時刻表では2時間42分となっています。出発は高知駅ですが、はりまや橋を経由するので少し遠回りをした上に、10カ所ほどで停車しての所要時間ですので、自家用車だともっと早く着きます。だから高知〜松山は高速を使うものと思っても仕方ないのでしょう。
飲み会の当日は山の緑がきれいな時期だった上に天気も良かったし、もちろん時遊人のおじさんは時間にも余裕があったので、高速には乗らずに33号線で行くことにしました。はりまや橋を出発して、いの町を抜けるまでは混んでいたのですが、そこから先は順調です。佐川町から10分も走れば越知町の街を抜け、そこからは信号もほとんどなくなります。道はカーブばかりですが、仁淀川沿いの景色を楽しみながら気持ちよく走れます。
松山市に入り松山インターとの合流点くらいから混んできたのですが、そこは高速を使っていても通らなければならない区間です。それでも松山市中心部のホテルまで2時間50分くらいで着きました(距離は約120キロ)。高速を走って(距離は約155キロ)2時間だったとしたら50分の差です。
時間だけを考えると、絶対に高速を使いたいと思うのですが、高速料金は3,550円もかかるのです(全く割り引きがない場合)。燃料代はどうしても必要ですが、高速を使わなくても目的地に行くことはできます。それでも50分も短縮できると思うのか、50分しか短縮できないのか、どう考えるでしょう。
もちろんカーブの多い山道より高速の方が楽に運転できるということもあるでしょう。しかしこの3,550円分の収入を得なければならないと考えるとどうでしょうか。50分で3,550円を時給に換算すると4,260円になります(8時間の日当にすると34,080円です)。通常の求人案内などで見る給料ではとても考えられない額だと思います。
鉄道や飛行機を使うのと同じ旅行だと思えばそのような計算をするのはおかしいのでしょうが、収入を得るための仕事で高速を使う場合には、高速料金はバカにならないのではないでしょうか。だから民主党のマニュフェストにある高速料金の無料化に期待する人も多いのでしょうね。
確かに高速料金はもっと安くなって欲しいと思いますが、おじさんは高速の無料化には反対ですし、一日上限○円にも反対です。その理由についてはまた機会があれば書くことにしますが、安くするなら一律半額とか、7割引とかの方がいいと思っています。
それにしても、新料金の6月実施も見送られ、当面は休日一日上限千円が続くようですが、国民の多くが納得できる方向で解決して欲しいですね。