リコールでホットカーペットが新品に

2010年2月20日

1月26日、新聞を見ていたおばさんが、「うちのホットカーペットも対象かもしれない」と言うのです。「電気カーペット 116万枚リコール パナ電工7製品」と見出しに書かれた記事があり、同じ面の下段広告欄にパナソニックの「リコール社告」として詳細が書かれていました。

おばさんが調べてみるとやはり対象の製品だったのです。早速ホームページで手続きをすると1週間ぐらいで新しいホットカーペットが送られてきました。その箱に古いカーペットを入れて宅配業者に取りに来てもらって交換の完了です。もちろん送料も全て無料です。

もう10年以上も使っていたので、そろそろ買い換えようかとも思っていた物が無料で、しかも簡単な手続きで新品になったのです。とてもラッキーでした。

ところで製品の不具合に関する広告には以前から問題を感じていました。とても小さな文字で書かれていて読みづらいのです。おまけにありきたりのお詫びから始まり、言い訳のような説明があったりします。そして肝心の製品名も社名も同じ大きさの文字で書かれていて、知りたいことがすぐにわからないということがほとんどだったのです。

それらに比べると今回のパナソニックの広告はとてもわかりやすかったのです。縦10センチで横は紙面の幅一杯を使って、「パナソニック」と「電気カーペット」、そして「製品交換のお知らせ」の文字が一番最初に目立つように書かれていました。本文の文字も読みやすい大きさですし、対象製品の品番の一覧表だけでなく、品番の記載場所をわかりやすく図示してありました。

リコール社告については、経済産業省が2008年6月に書式の指針(「消費生活用製品のリコール社告の記載項目および作成方法」日本工業規格(JIS)「S0104」2008/6/20)を定めています。タイトルの項目には「会社名、製品名、製品の種類」を記載することや文字を反転させたり太い文字を使って認知されやすいよう表記することが書かれ、記載例も付けられています。 その指針の効果が現れたのでしょう、タイトルだけである程度必要なことがわかる広告が増えてきたように思います。でも文字のサイズは変わっていないようです。文字数を変えずに文字のサイズを大きくするとスペースが多く必要となり広告料が高くなることが理由だとは思いますが、何か方法はないものでしょうか。

例えば携帯メールを利用するというのはどうでしょう。会社名や製品名、それに危険性などの必要事項だけを簡潔に記載します。それを見て関心を持った人がさらに詳細を知るために、バーコードも記載しておきます。そのバーコードを読み取って、空メールを送信すると詳細が返信されるようにするのです。あとは返信を繰り返すことで、対象製品の品番や対処方法などの情報が得られるというシステムです。

もちろんホームページを利用するのがもっとも手早く、より多くの情報を伝えることのできる方法ですが、普及率と手軽さを考えると携帯メールの方が現実的ではないかと思います。

先に無料で新品と交換できてラッキーだと書きましたが、本当にラッキーだったのは製品の不良による事故に遭わなかったことです。製品に欠陥のないことが重要なのですが、事故を引き起こすような欠陥があった場合に、リコールなどの情報が使用者に確実に伝わる手だてが必要だと、今回の交換で強く感じました。

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