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2009年12月10日

おじさんとおばさんは、時々、演奏会や落語を聞きに出かけます。

つい先月も、里帰りを兼ねて内子座(大正時代に造られた木造の劇場で昭和60年に復元)で歌舞伎を見てきました。しかも、未だかつてない最前列という特等席で。こんなに間近で見たのは初めてで、役者さんの細かい仕草や表情、汗の粒までよく見えて、「やはり座席や見る角度によって感じ方も違うものだ」ということを知りました。

 内子座へはここ数年、文楽を見に行っているのですが、一度チケットを購入すると、次回からは封書で公演の知らせが届きます。その後のチケットの販売方法がとても良心的でおばさんは大好きなのです(今回の歌舞伎は抽選だったので、どういう風に席が決まったかはわかりません)

おばさんが学生の頃は、人気のある演奏会や公演でいい席のチケットを手に入れようとしたら、徹夜覚悟で並ぶのが相場のようでした(おばさんはそこまでする根性はなかったので経験はありません)

今は主催者側が前金制で先行予約販売したり、インターネットで購入したりする事が多くなっている様な気がします。おばさんの経験では、自分で好きな席を選べなかったり、早く購入したからといって必ずしもいい席に当たるとは限らず、便利さを感じる半面、不満も感じていました。

それに比べると、内子座の販売方法は、人のぬくもりの感じられるとても良心的なものなのです。文楽のように電話で予約をする時は、一回でつながらないこともありますが、おっとりした内子弁で係の人が応対してくれます。

希望の日時、人数、席のランクを告げると、「○○の方がいいですよ」とか、「足が悪かったら足が伸ばせる2階の最前列がいいですよ(内子座は通常6名の枡席になっているのでメンバーによっては少々窮屈に感じる事もありますが、今回の歌舞伎は5名にしてありました)」等の情報を与えてくれて、相談しながら購入者が満足のいく席を取れるようにしてくれます。

時間も手間もかかる事ですから、もっと能率的な方法に代えたらいいという人もきっといるでしょう。でも、おばさんは、できるなら、相手の顔が浮かんできそうなぬくもりのあるこの方法を是非とも続けて欲しいと思っています。

それこそが内子座のやり方だと自信を持って。

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