一市民として

2009年4月10日

自称「時遊人」のおじさんとの1年間は思っていたよりも早く、忙しく過ぎていきました。「○○までに・・・」という束縛感から解放され、おじさんは精神的にはとても楽になったようですが、おばさんはというと・・・。

実は、半年ほど前からちょっと考えさせられていることがあります。ある人に言われたのです。「何かやりたいことはないのですか?」と。その時は「特にないですねぇ」と答えましたが、何も出てこなかった自分が情けなく思いました。せめてあと10才若かったらチャレンジするだろうなと思うことはあっても、今の自分には「これ!」と言えるものがないことが悔しいのです。それからずっと「やりたいことって何だろう」と心の片隅にひっかかっています。

おばさんの母は専業主婦で、学校から帰った時に家にいるのが当たり前で、手作りのおやつや洋服を作ってもらって育ちました。そのせいか、結婚したら仕事は辞めると堅く決めていました(相手の意向は無視して一方的に)。運のいいことに、おじさんはそれを認めてくれて、晴れて専業主婦に。その事に感謝こそすれ、不満があるわけではありません。

只、この頃思うのは、こんな私でも何かできることがあるのではないかということです。

今までは、当たり前のように給料から天引きされていた税金や保険料を、直接自分で手続きをして支払うようになって初めて、自分が一市民であることを実感し、自分達の払ったお金が正当に使われているのかが気になるようになったこともその一つです。

不景気で、派遣切りにあったり、職探しをしてもなかなか仕事を見つけられずにいる人が多いのに、こんなに「のほほん」としていていいのだろうか、という申し訳ない気持ちも大きいです。

かといって、今すぐに社会復帰する自信はありません。自分が何をしたいのか、はっきりと見えているわけでもありません。でも、何となく「やるぞ!」とやる気を起こさせてくれる春の力を借りてみようと思っています。くれぐれも「春眠暁を覚えず」にならないように気を付けて。

← 前    目次    TOP    次 →