「カクン」とならない、上手な止まり方

2009年3月31日

「カクン」という止まり方がどんなものなのかは前回説明しましたが、「カクン」というのはおじさんが勝手に表現したことなので、うまく伝わってないかもしれませんね。

「カクン」とならない止まり方は、実は40年近く前に自動車学校で教えてもらったのですが、最初は何を言われているか分かりませんでした。まず、自分の止まり方のどこがいけないかが分からなかったのです。

それで上手な止まり方を書く前に、どうやったら「カクン」となるのかについて説明します。そんなに難しいことではないのですが、実際に試す時にはその事に気を取られて事故を起こさないように注意して下さい。

まずいつもと同じようにブレーキを踏んで停止して下さい。その時、完全に止まるまでブレーキを踏む強さを変えないように意識して下さい。そうしたら、完全に止まった時に「カクン」となります。ブレーキを強く踏んでいると「カクン」となる力も大きくなるので注意して下さい。

これで「カクン」というのがどのようなことなのか、またどうしたら「カクン」となるのかが分かってもらえたでしょうか。それでは、「カクン」とならずに上手に止まる方法を説明します。

「カクン」となるのは前回も書いたように、車が減速することによって体が前方に倒れようとしている状態のまま止まってしまうために起こるのです。だから完全に止まる前に前方に倒れようとしている状態をなくしてやればいいのです。つまり、完全に止まる前にブレーキを踏む力を緩めるのです。書いてしまうとこれだけのことですが、結構難しいかもしれません。おじさんは自動車学校の教官に何度も何度も指導された記憶があります。

まずはブレーキを緩めるタイミングをつかむことでしょうか。それは完全に止まる寸前なのですが、最初は分かりにくいかもしれません。完全に止まる寸前というのは「カクン」となる寸前のはずです。だから先に書いた方法で意識的に「カクン」と止まる練習をしながらタイミングをつかんでみてはどうでしょうか。

タイミングとは別にもう一つ難しいことがあります。マニュアル車(正しい表現かどうかは知りませんが、手動で変速する車のことです。ミッション車と言う人もいます)の場合は、止まる時にはクラッチを踏まないといけません。クラッチを踏むとエンジンの回転が車輪に伝わらなくなるので、ブレーキを踏むのを止めると車は自然に止まってくれます。でもオートマ車だとブレーキを踏む力を緩めてしまうと車はまた動き出します。だから、その加減が難しいのです。

それでも、運動神経に自信のないおじさんもおばさんもできているので、誰にでもできることです。「カクン」と止まっている人は是非試して下さい。

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