次のようなコードを見たことがありますか。ごく普通の延長コードのようですが、よく見るとプラグが両方とも差し込む側になっています。オーディオのケーブルなどでは両方とも同じ形状のものはありますが、家庭のコンセント用にこんなコードを使うことは普通ではないと思います。おじさんも家を建てるまでは使ったことはありませんでした。
このコードは家を建ててから作ったのですが、使ったのは庭でバーベキューをした時です。庭に面した壁面に防水型のコンセントを付けているのですが、そのコンセントには電気が流れていません。
そのコンセントはブレーカーではなく壁のすぐ向こうにある室内側のコンセントと直接繋がっているだけなのです。だからそのままでは外から電気器具を差し込んでも電気は取れないのです。そこに電気を流すためには外のコンセントと繋がっている室内側のコンセントと、やはり室内側にある通常のコンセントを先ほどのコードで繋ぐのです。
これは勝手に外から電気を取られないための仕掛けではありません。確かにその役目は果たせますが、これは災害時の非常用として付けた仕掛けです。
停電が起こった時、発電機で発電する方法があります。しかし発電機は換気の問題で室内では利用できません。そのために室内に電気を取り込もうと思うと、窓からコードを引き入れなくてはなりません。そうすると冬ならその隙間から冷気が入り込んでくることもありますが、それよりもきちんと戸締まりができないのが問題だと思います。
そんな時このコンセントが役に立つのです。発電機と外のコンセントを接続すれば,室内側の非常用コンセントが通常のコンセントと同じように使えるので(発電機の能力で使用できる電力は変わりますが)戸締まりも問題なく行えます。
この非常用コンセントは新築時やリフォーム時などでなくてもいつでも気軽に取るつけられると思います。外壁と室内側の壁との間に電源コードが通るだけの穴を開けて、それぞれにコンセントをつけるだけでできるはずです。電源コードが室内側に見えることもないし、室内側のコンセントは少しだけ手間をかければ、仕上がりも他のコンセントと同じようにできると思います。
そうは言いながら、実は発電機を持っていないので、実際に使ったことはないのです。それでも今は、2階で電気器具を使うために2階にも同じ仕組みのコンセントを作っておけば良かったと思っています。
でも、外のコンセントから電気を取るために両方とも同じ形状のコードで繋ぐ方法に大きな問題があることに気が付きました。このコードを使って、もし通常のコンセント同士を接続するとショートするでしょう。だからこんなコードがあってはいけないのです。
一番良い方法は非常用コンセントは外にある発電機と接続するためだけに独立させて、通常の外用のコンセントは別に設けることでしょう。
どうしても共有したい場合は、非常用コンセントを通常のコンセントと違う形状にして、非常用コンセント専用の延長ケーブルをかまえることでしょうが、詳しい説明は省きます。
非常時には役に立つと思ってつけてもらったのですが、このコンセントを非常用として使う機会がないことが一番です。