隣に家が建ちました。あまり見かけないような形です。玄関もかなり工夫しているように見えますが、それとは別に気が付いたことがあります。
その家は駐車場の隣に玄関があるのですが、玄関前のポーチを含め2段の階段(正しくは何というのでしょうか)が付いているのです。道路よりも家を高くするのならそれも必要だけれども、基礎は道路の高さだったと思うので、どうしてわざわざ段を付けるのだろうかと疑問に思いました。
それで気をつけて見てみると近所の家はどこも玄関ドアの前に段があるのです。1段だけのところもあるし、2段のところもあります。散歩の途中に気をつけて見てみると新しい家はやはり段があります。どうやら段がないのは我が家だけかもしれないと思いました。
それでどうして段があるのかを考えてみました。まず一つは見た目がいいと思います。地面と同じ高さに玄関があるより、1段か2段上にある方が格調が高いと言ったらいいのでしょうか、とにかく格好いいと思います。
もう一つは玄関の土間と床部分の段差を少なくするためではないかと思いました。前に住んでいたアパートの部屋は2階でしたが、土間と床の段差はほとんどないくらいでした。1階の部屋も玄関の前が2段になっていて土間と床の段差は2階と同じだったと思います。
どちらもおじさんの想像なのですが、基礎の高さが同じなら土間と床との段差を少なくするためには土間を高くしなければなりません。そうすると玄関ドアの外も高くする必要があるので、玄関の前に段が付くということでしょう。
おじさんは玄関の前も車の方向転換に使いたかったので段のことは全く頭になかったのですが、段を付けたいと思っても、玄関前にはそれだけのスペースがないので無理だったでしょう。 そんなわけで今まで玄関前の段のことは全く気が付かなかったのです。そのために土間と床の段差が大きくなりました。でもそれは土間と床の間に敷台(玄関先に設けた1段低い板敷き 広辞苑第五版)を付けることで解決します。
設計士が「段差が大きいので上がり下りが楽になるように土間と床の間に段をつけましょう」と言って、箱状の敷台をつけてくれました。土間を広く使いたいときは床下に収納できるようになっていますし、段の中に靴などを入れることができます。土間が狭いためにそんな工夫が必要なので、あまり広くは出せないのですが、上がり下りに関しては問題ありません。
おじさんも家の設計については色々と考えたつもりでしたが、敷台の必要性も含めて玄関の段差のことは全く考えてもいませんでした。でも、今回いろいろと考えてみて、段がない方が住みやすいのではないかと思いました。
買い物や旅行などで車との荷物の出し入れにしても途中に段差がない方が楽ですし、キャリーなどを使う場合は土間までそのまま転がして入れます。それ以上に車イスでそのまま玄関に入れることが大事だと思います。
もう一ついいことがありました。靴紐を結ぶときなどのために玄関に小っちゃなイスを置きたいねと話していたのですが、玄関の土間が狭くなってしまったので置けなくなりました。でも、土間と床の間がちょうどいい高さなので、床がイス代わりになっています。何も思わずに付けなかった玄関前の段ですが、おじさん達にとっては、思わぬ収穫でした。