W. 2

W.2 

W.2は第2世代のJet Engineとして,量産体制が期待されていたRover社に1940年に発注された。Power Jet社はJet Engineの量産体制は備えていないという欠点があった。しかし自動車メーカーであるRover社に関してはTurbo Machineの経験が無かったため、Rover社により開発されたW.2は性能計算が不十分であり目標性能を達成することが出来なかった。Surging, High Jet Pipe Temperature(内部高温度), Turbine Blade折損等の不具合に見舞われる中で計画は遅れたが、W.2B/23, W.2B/26を開発し、それぞれ19436月、19444月にF9/40(後のGloster MeteorPrototype)の飛行に成功した。[1]このRover社が製造したW.2B/23, W.2B/26はその後Rolls Royce社に受け渡され、それぞれWellandDerwentとして発展していく。

 

 

 

W.2 Mk IV

Power Jet社も同時期にGloster E9/40に装備予定のW.2Bの開発を進め完成した図面は幾つかの製造会社に渡されている。1941年にBTH社と共同でW.2 Mk IVW.2/4)を完成したが、試験運転中に新しい設計のImpellerが破断してしまう不具合に見舞われている。[1]

 

 

 

W.2/500

Rover社でのW.2Bの開発がなかなか進まないことから、194232日にPower Jet 社はW.2/500の再設計を開始し、6カ月後には組立完了し、194292日に目標回転数の運転に成功した。このW.2/500にはNickel-Chromium 合金であるNimonic 80で製造されたTurbine Bladeが使用され高温、高回転に耐えられることにより、1600lbの推力を発生させ、100時間の運転にも成功した。16,750rpm1755lbであったという資料もある。W.2/500F9/40に搭載され1943119日に飛行に成功する。[1]

 

 

W.2/700

1944年に限定生産されたW.2/700は最終的には2500lbの推力を発生させ、初期のF9/40に搭載はされたが結局Rolls Royce社のDerwentMain Engineの座を譲ることとなる。またW.2/700Power Jet社が製造した最後のEngineとなり、その後Power Jet社は国の研究機関となる。[1]

 

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             Fig 1 W.2B [1]                                                   Fig2 W.2B/700

 

 

 

 

  

           Fig 3  W.2B/26                                                      

 

 

 

Fig 4 W.2/500

 

 

 

                  Fig 5   W.2/700    

Royal Air Force Museum, W.2/500 実物詳細

Science Museum, W.2/700 実物詳細                               

 

 

参考Web

[1]Genesis of Jet

[2]Gloster E28/39 @ Science Museum

[3]Meteor F9/40

[4]British Aviation Gas Turbines     

[5]Britain Engines

[6]Whittle/Rover W.2B