いちまいの絵

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2023年10月

202310
『中秋の名月』


秩父太田のあぜ道を歩いていたら、
辺りが明るくなり背中に温もりを感じました。
振り向くとあまりに大きく明るく輝かしい月。

閉じていた瞳がパッチリ開いたかのような印象。
私は感動で立ちすくみ、
イメージスケッチを心に焼き付けました。
空の青が、もはや夜ではなく真昼の青空にさえ見えました。

収穫を待ち望む稲穂が、その「お月様」に、
ははーっとひれ付しているかのように、
頭を垂れています。

月の上の輝く雲は、
月と言う瞳が目覚めたかのように、
瞼にも見えたのです。

ああ、私はなんと幸せなんだろうか。
こんな光景のただなかに居られるなんて。

いつしか私も、頭を垂れていたのです。

月 目覚め 稲 頭(こうべ)垂るという題名で、
当初は発表しましたが、
説明的なので 中秋の名月で良いと思います。



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