紙に交響(多種)水彩
個人所蔵 四つ切サイズ
夏休みというと海やプール、そして遊園地という印象がある。
子供たちのきゃっきゃの歓声の中に、
日頃の仕事で疲れ切り、遊具に乗らず子供を待ってうとうとするオジサンたち・・
練馬の遊園地としまえんには、「カルーセルエルドラド」と言う回転木馬がある。
100年以上の歴史(1907年にドイツの工房 Hugo Haaseによって作られた)で
機械遺産ともなったものがいまだに動いて、子供たちを楽しませている。
絶叫マシーンが持て囃される中で、木馬の名のとおり木のきしむ音と、手作りの
細かな装飾を楽しみ、ゆっくりと乗ることができる。
以前関わっていた遊園地の乗り物制作・・
この絵を描いた時も、開演前のここのイメージスケッチからだった。
外側の舞台にカバンが置いてある。
かつては鞄の持ち主も、内側の回転の中にいて、目を輝かせ
木の感触を握りしめ、音響を楽しみ、風を感じた。
子供だましから卒業し、知恵と労苦を習得したけれど
体震える感動や五感を研ぎ澄ますことから離れ
日々の繰り返しと目の前のものを片付けるのに終われ・・そう外の回転の中にいる。
置き忘れた夢は、このカバンのある場所。
鞄を取りに行こうと思うなら、明日が少し変わるのかもしれない。