いちまいの絵

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2015年7月

201507
『沸々、潤巡』

紙に交響(多種)水彩
其々340×240mm(額寸含まず)

美しく神秘的な海の底と光を船から覗き込んでいた。
沸々(ふつふつ)と海底から沸き起こる多くの印象。
潤巡(じゅんじゅん)・・多方向に浮かんでは沈み酸素の巡回を繰り返す
生物は、海に潤い(うるおい)をもたらしているだろう。

鳥取のジオパーク浦富海岸に行ってスケッチしたのは4年前。
そのとき見て感じたものは、多くの粒子たちというか、
沸き起こり循環を繰り返している生き物のイメージ・・
船頭さんに、ここに小さな海月(クラゲ)がいますよと説明されたが、
もっともっとたくさんの分子粒子が蠢いているのを感じていた・・
だからそれを描くのは、行燈海月を描く以上のことだった。

当初から、ここの水面の印象は二つあった。
青と緑に対別され、浮かび上がると巡回する印象だった。
まるで色盲検査の図柄のよう(苦笑)だが、
自分に見えたものとしては近づいたと思う。

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