ゆっくりとも 瞬きとも感じる 暮れなずむ日没 ぶすぶすと 音を立てて沈み 夕闇の空気の分子構造を燃やして 焦がし 摩擦熱が生じる。 通り抜けられた空は いぶされて もくもくと 煙を上げて 空の柄を一変させるのだ。 この空を見たときに 自分が感じた音を なんとか絵に凝縮させたかった。 自分の人生も 音が出るような 燻し陽でありたい。