いちまいの絵



2010年3月

201003
『ふわり』

紙に交響水彩
四つ切サイズ

冬季オリンピックを見ていると
秒単位どころか、100/1秒単位の差で
勝敗が決まってしまう実情がある。
現代の測定が出来なかった時代なら
多くの選手が金メダルを取れただろう。

実力が変わらずにありながら、力んだり
相手や周囲を意識すると 目標や本来の姿から
遠ざかってしまう。

以前、画廊のオーナーが、こんな話をした・・
【画家は産み出すのにもがいて、苦しんで
スケッチや習作を描き続けるが
本作品を描くときには、何も考えずにがベストだ。】

普段描き続ける下敷きがあるから、
『見えた』『描ける』ときが来たら
肩の力を抜いての意識などなく、無心で腕と手が動く。

この作品『ふわり』は、こうして産まれた。
時折、あなたの絵は『軽い けれど重い』絵ですね・・
と言われる。私は勝手に、お褒めの言葉だと受け取っている。
単に綺麗な絵というより、印象が凝縮された絵でありたい。
どんな絵が好まれるかよりも
自分が何に感動したかに今後もこだわって行きたい。