いちまいの絵



2009年11月

200911
『もみじ川』

紙に交響水彩 大衣サイズ

そろそろ秩父も、紅葉が輝きだす季節。
アトリエのすぐ近くの川に 紅葉(もみじ)が落ちる。

青々とした葉は、若さの冠

葉が紅く染まるのは、生涯を閉じて
潔く散るフィナーレの冠か

生涯寺を持たず、自ら歩いて周り、簡単な言葉(格言)によって
一般庶民に解り易く仏法を説いたとされる良寛和尚が、
こう読んだという・・

「うらを見せ表を見せて散るもみじ」

真っ赤で色鮮やかな面だけが、紅葉(もみじ)ではない。

人は『こちら側』だけ見せて『自分はこういう人』と
護ろう(防衛)とする。

しかし実際は、醜い面、いたらない面・・欠点が多々ある。
特に自分などは、欠点の塊だと時々思うものだ。

しかし、信じれる自分もいる。

もみじは両面を(裸すべて)を見せて、潔く散る。
いさぎよいとは清潔さも感じさせる・・だからこの字なのだろう。

私も 自分の裸(内奥の吐露の絵)を 潔く描いていきたい。