いちまいの絵



2009年4月

200904
『大地のタンポポ風に乗る』

紙に交響水彩 太地サイズ

蒲公英(タンポポ)が 冬枯れの土に今年も咲いた。
可憐な表の印象とは逆に、地中にはしっかりと長い根を伸ばしている。
秩父の大地は、砂利、小石が混ざったもの・・だから
モグラが進んだ盛り上がった土や、この花の咲く力には驚嘆する。
見えない部分での必死な命の働きが、見える美しさを産む。
花が終わると、次の世代が風を待つ。
竹とんぼのように、青空に晴れた日の風に乗り、
自分が根を張れる土地を探すのだ。
自分の中の印象を、簡略化して描くことによって
風と浮遊感が 少しは表現できた気がする。