厳しく寒い冬
動物は冬眠し、樹木たちは衣を緑から赤や黄に燃やして落とし
ヌードとなる。
落とされた葉はフカフカの絨毯となり、ダンゴ虫が入って食べ糞をする。
それが豊かな土壌を産み出し、裸の樹木に
春、また新たな衣を作る生地(栄養)を提供する。
地面のはるか下には、春を準備する 人智を超えたムーブがあるに違いない。
葉が崩れ、枝が落ち、雪や寒風にさらされ、様々な多種多様なものが混ざり合って
美しいものが地上のステージに登場する様は JAZZに等しい気がする。
人知れず地中で 生命の営みと言う演奏が続き、発酵という汗が流される。
その甲斐あって春の花咲く演奏は、観客の心を掴んで離さないのだ。
この絵のイメージは4年くらい前からあったのだが、
イラスト的な・・例えば脇にモグラを描いた様な・・
ガラス箱で見えるアリの巣の断面のようなものにしたくなかった。
多種多様なものが混ざり合って産み出す印象こそが、命、JAZZだからだ。
深い地中での印象で、こうした縦長変形となった。
今後、四季の各々のいくつかの控え室の絵が産まれるかもしれない。