いちまいの絵



2007年1月

新年のご挨拶

2006年が吸い込まれるように暮れて
2007年が始まる。
いつも明けると祈願に似た目標を念じるが
毎年のように、その半分も果たせない。
でもたとえ3割でも、先に進めば
それで良いのではないか?
これも私特有の開き直りかも。
絵画は、産み出せぬと苦しみ
産み出すと落胆する。
しかし描かないで居ると
爆発しそうな自分に幾重にも苦しむ。
落胆と開き直りの連続の、今年一年だと思いますが
産み出した魂のかけらを観ていただければ幸いです。

200701
『まっすぐに』


英国水彩紙(230×160)に交響水彩

まっすぐでいいんじゃあないですか
ビール会社のキャッチで、そんなのがあった。
まっすぐ とは原点ということだろう。
原点に立ち返る。
河島英五さんの歌『生きてりゃいいさ』の中に
今日まで私を支えた情熱にありがとう
という言葉があり、いつ聞いても込み上げるものがある。
勢いや気分や、まして あすなろ語録でもなく
まっすぐ というのは持続性を意味する。
晴れて暮れ行く秩父の山奥で、
国内線の飛行機雲がよく見える。
暗雲に近い紺碧の雲に
垂直に突っ込むかのように軌跡を刻む。
聖書で言う末世は『曲がってねじれた世代』と表現されるが
様々な意見、様々な徒党、様々な勢い、安堵の道の中で
弱く力の無い自分でも、やはり
まっすぐに 生きていきたい。