いちまいの絵



2006年12月
200612
『おろち雲』


キャンバス(910×910)に交響水彩

ここ数ヶ月で大切な方々が亡くなられた。
是非観ていただきたかった作品が
ようやく完成した。
こんなに時間がかかってしまったのは
その方々への思いを、私が重く引きずってしまったからだろう。
描いていて抜け出せなかったトンネル・・
救われたのは、自分が本来何故この光景を描きたいと思ったか・・
何が自分を圧倒したのかが蘇ったからだ。
無数の大蛇(おろち)に似た夕焼け雲が、
八方にエネルギーを発している。
色でも線でも構図でもない。感じたのは"擦れる空気の音
まさに命の息吹だ。
逝ってしまった方の私のうちにある存在感
今も私のうちに存在する おろち雲なのだ。