いちまいの絵



2006年2月
200602
『旅立ちの詩』

セヌリエ・コットン紙 交響水彩 F−4サイズ

一年で最も寒い2月
一番待ち遠しい春
比喩的に言って、現代は2月だ。
路はヌードの木々が立ち並ぶ..
創造性の無いものに囲まれる町並み
以前からタンポポを描きたかった。
でも『飾り』や『脇役』としては制作したくなかった。
そして『タンポポとはこうなっている』という絵にも
したくなかった。
自分が描きたかったイメージとは
タンポポの胞子たちが、良い風に乗って旅立つ様
タンポポの花は一面の鮮やかな黄
緑を含んだ黄色やオレンジを含んだものなど
様々な黄に、壁画のような造形にしたかった。
春風に乗って雲が泳ぐ..
まるで魚影のようにシルエットが走る。
水溜りに晴天の青い空が写る。
そんなことを言ったって・・と
立ち止まったまま冷えた情熱を封印するより
解き放って風を受ける方に
私は向いていたい。