いちまいの絵



2006年1月
200601
『帰ろう!』

厚手ワトソン 交響水彩 八つ切りサイズ

毎夕同じ時刻になると
海岸沿いの場所から
海猫たちが群れを成して帰って行く。
ヨブ記の中にある記述で
創造者が地の基を据えたときに
海に対して
《ここまで来ても良い、しかし超えてはならない》
と命じたとある。
鳥取砂丘は海よりとても高いわけではないのに
波は目ったなことが無い限り暴走しない。
幻想的な日暮れのドラマの中で
砂丘に打ち寄せ、帰っていく波が
輝いている。
帰るのは・・逃げることではない
帰るのは・・本来の姿に戻ること
帰るのは・・後退ではない
帰ろう!濡れた砂の香りに
帰ろう!送り出す雲の風と共に