厚手ワトソン 交響水彩 八つ切りサイズ 個人所蔵 武甲山にぶつかる雲は まるで 釜戸の扉を開いたかのように 燃えている。 巨大な鯨のようにも見えるし 下の影や色の違う地層の形は 魚影の群れに見える。 約10年前、かまど色の空という題名で こうした雲を描いたことがあり 東京都美術館に展示してもらったことがあった。 しかし秩父盆地の特別な光の屈折は 冬の大気と武甲山を出会わせて ドラマを見せてくれるのだろう。 本格的な釜戸に これからも出会いたいものだ。