いちまいの絵



2006年3月
200603
『山かまど』


厚手ワトソン 交響水彩 八つ切りサイズ
個人所蔵

武甲山にぶつかる雲は
まるで 釜戸の扉を開いたかのように
燃えている。
巨大な鯨のようにも見えるし
下の影や色の違う地層の形は
魚影の群れに見える。
約10年前、かまど色の空という題名で
こうした雲を描いたことがあり
東京都美術館に展示してもらったことがあった。
しかし秩父盆地の特別な光の屈折は
冬の大気と武甲山を出会わせて
ドラマを見せてくれるのだろう。
本格的な釜戸に これからも出会いたいものだ。