東海道を歩く (53-2:大津宿:逢坂峠) 12km
(写真は六地蔵)
さあ、最終ゴールの京都・三条大橋まで、もうひと踏ん張り!
延々と国道1号を歩く長くて苦しかった旅から、ようやく
解放されるという喜びと、一方で、宿々での楽しかった旅が
いよいよ終わってしまうという寂しさが交錯して、複雑な
気持ちで感傷的になります・・・
大津宿を抜け、国道1号と合流して、最後の難関、逢坂
(おうさか)峠の上り坂を歩き始めます。
旧街道は国道1号と合流すると、京阪京津線と並行しながら、
名神高速道路の下をくぐります。
(関蝉丸神社上社)
逢坂の急な登り坂が始まりましたが、思ったより短い坂で、
気合いを入れて歩いたせいか、歩いてみると、大したこと
はありませんでした。
逢坂を登り切ったところに、写真の「逢坂山の関祉碑」
がありました。
休息所とトイレもあります。 有難い!
”これやこの 行くも帰るも別れては 知るも知らぬも
あふ坂の関” と蝉丸が詠んだ逢坂の関です。
この逢坂の関からは、下り坂となり、旧街道は、ここで
1号線からいったん別れて右に入ります。
すぐに、江戸時代から逢坂の峠の茶屋を営んでいた、
写真の鰻料理の老舗「かねよ」がありました。
京都に入る前に、「かねよ」で昼食に、うな重を
食べて気力を養います。
素敵な和風庭園を眺めながらの昼食です!
満足!
「かねよ」を出て暫く歩くと、何も表示がありませんが、
この辺りが、近江の国(滋賀県)と山城の国(京都府)の
国境です。
京阪・追分駅を過ぎると、旧街道の歩道は行き止まり
です!
次の写真の様に案内板もありますが、地下道で抜けても、
1号線に挟まれた地帯に出てしまい反対側の旧街道へ
どうしても渡れません。
今度は、案内板の陸橋を渡ろうとしますが、この陸橋も
向こう側に渡れません!
地下道と歩道のない道との組み合わせで、何とか対岸の
旧街道に出ました。
もう一度、同じ道を歩け、と言われても出来ません・・・
対岸の旧街道に渡ると、通学の中学生の自転車の列が、
車の激しい警笛音を無視して横断していました。
地元の人にとっても1号線のこの横断に苦労してる
みたいです・・・
旧街道は、1号線からすぐに右に別れて、京都市山科区
に入ります。
京阪・四宮駅を過ぎると、旧街道沿いに六地蔵堂があり、
その裏手に冒頭の写真の六地蔵がありました。
更に歩いて、山科駅を過ぎると、住宅地を抜けて、日岡峠
(ひのおかとうげ)に差し掛かります。
東海道は、大津から京都までは3里(12キロ)で、
途中には、逢坂峠ほどではありませんが、もう一つ、
日岡峠があります。
その日岡峠の坂の途中に、写真の「車石(くるまいし)」
の広場がありました。
車石は、峠を往来する”牛車のレール”です。
なるほど!
坂を歩いて登るのは楽でも、荷物をたくさん
乗せた牛車を引いて登るのは大変ですものね。
”牛車のレール”とは、うまいこと考えたものですね!
九条山の信号から下り坂となり、坂のはるか下の方に、
京都の街が見え始めました。
蹴上(けあげ)の浄水場を左手に見て、蹴上の交差点で、
三条通りに沿って左折します。
いよいよ三条通り、三条大橋が近づいてきました!!
あと数百メートルで、待望のゴールです!
大津宿から三条大橋まで約12キロです。
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