東海道を歩く (48-2 坂下宿:鈴鹿峠) 10km
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(写真は鈴鹿峠の国境の道標)
膝痛を抱えたままで、悲壮な覚悟で、坂下宿を抜け、いよいよ鈴鹿峠に挑みます。
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旧街道は、集落を通り過ぎると、山が深くなり、杉林の細い道になりました。
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片山神社から右側に向って続く、所々に石畳の残る写真の山道を登っていきます。
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この石畳が、「二十七曲がり」と呼ばれた鈴鹿峠越えのスタート地点らしいです。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0145.gif)
少し歩いてゆくと、写真の国道1号の高架が見えて来ました。
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国道1号の高架をくぐり、坂を登っていきます。
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石段の坂がキツくなって息切れしてきました・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0144.gif)
しかも、左足の膝の痛みが消えません・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0143.gif)
でも、そんなことを言ってはいられません!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0141.gif)
すぐに、国道1号の横の広場に出ると、更に、広場の奥に階段の続きがありました。
痛む左膝を曲げないで、引きずる様にして、階段を登ります。
この階段を登ると、芭蕉句碑がありました。
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「ほっしんの 初にこゆる 鈴鹿山」
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(上の写真は、馬の水飲み鉢)
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坂道が終わると、突然、平らな杉林の中に出ましたが、
何と!
ここが鈴鹿峠でした。
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”難所・鈴鹿峠”の噂に怯えていましたが、来てみると、箱根峠に比べて、あまりに楽だったので、
拍子抜けしてしまいました。
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え〜っ! もう、終わりなの?
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早朝に関宿を出発したので、9時に峠に着きました!
何だか、逆に、物足りない?![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0199.gif)
昔から、鈴鹿峠が難所だと言われていた本当の理由は、実は、山賊だったらしいです!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
警護のついた皇女の行列すら、山賊に襲われ身ぐるみ剥がされたということなので、
一般の旅人にとっては恐怖の鈴鹿峠越えだったのかも知れません。
東海道の旅は、山賊の被害が多かったので、町人でも旅をするときは、脇差しを差すのを
許されたそうです。
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そうか、それで、弥次さん喜多さんも脇差しを差しているんだ!
なるほど!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
鈴鹿峠は、伊勢の国(三重県)と近江の国(滋賀県)の国境です。
江戸時代には、鈴鹿峠に6軒の茶店が軒を連ねていたそうですが、今は何も残っていません。
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鈴鹿峠越えでは、途中で人と一人も会いませんでした。
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季節のせいでしょうか、 平日だからでしょうか、
それとも、そもそも鈴鹿峠を歩いて越える人が少ないのでしょうか?
峠から茶畑の中を、坂を下って行くと、その茶畑の先に、下の写真の万人講常夜燈、そして
その隣にトイレと休憩所がありました。
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左足の膝の痛みが消えないので、少し休んで膝の回復を待ちます。
旧東海道は、すぐに国道1号に合流します。
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鈴鹿峠から土山宿まで、約6キロ、ほぼ国道1号に沿って、非常に緩やかな下り坂が続きます。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0089.gif)
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すぐ横を猛スピードで走り抜けるダンプの風圧に耐え膝痛の左足を引きずりながら歩きます・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
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国道1号の緩やかな下り坂の向こうに、土山宿の町並みが見えてきました。
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田村川の海道橋を渡り、やがて、道の駅・あいの土山に到着です。
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一歩歩くたびに、軽い膝の痛みが全身に走ります・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0142.gif)
残り、JR貴生川駅まで、あと11キロ!
平地とはいえ、膝痛を抱えたままでは厳しい・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
坂下宿から土山宿まで約10キロです。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
バスで行く東海道「第9回-3」(坂下宿〜土山宿)2012.12.8
「鈴鹿峠」
”坂(坂下)は照る照る 鈴鹿(峠)は曇る 間(あいの宿)の土山 雨が降る”
鈴鹿峠馬子唄は、箱根に次ぐ難所の鈴鹿峠で、人や荷物を運搬する馬子(まご)たちの
労働歌として生まれました。
のちに、人形浄瑠璃や歌舞伎の中で唄われたので、全国的に有名になりました。
江戸時代には、鈴鹿峠には、6軒の茶店が軒を連ねていたそうですが、今は何も残って
いません。
鈴鹿峠は、今も、三重県(伊勢)と滋賀県(近江)の境であり、下の写真の県境を示す表示が
建てられていますが、ここから、左手の林の中に入ってゆくと、田村神社跡の碑が
建っています。
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・田村神社跡
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山賊を退治した坂上田村麻呂を祀った田村神社は、現在は、土山宿の入口に移動しています
が、かっては、ここにあったらしいです。
田村神社跡を更に林の奥へ入ってゆくと、下の写真の鏡岩があります。
・鏡岩(かがみいわ)
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写真の鏡岩は、地殻変動により、地中からせり出した岩が露出したもので、せり出す途中で、
岩と岩が擦れ合い表面が鏡の様にツルツルになっています。
昔、この岩に映った旅人の人影を見て、山賊が襲撃していたそうです。
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実際にこの鏡岩を見る前は、岩が鏡の役割を果たすなんて、どうせマユツバの話だと思って
いましたが、現地の見晴らしの良さと、鏡のツルツルの表面を見て半分納得しました。![](m_0151.gif)
(写真には、ツルツルの感じが上手く写っていませんが・・)
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鏡岩から足元を見ると、膝がガタガタ震えるくらい高い崖の上にあり、鈴鹿峠の山道の全景が
見降ろせます。![](m_0199.gif)
なるほど、ここで旅人を見張っておいて襲撃したという話には納得です。
・平成の万人灯
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写真の平成の万人灯は、国道1号沿いにあり、平成4年に、ふるさと創生資金を使って
建てられたそうです。
バスツアーは、東海道から外れて、近江八幡に1泊します。
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