今どき、「顧客ニーズ」の実現は、当たり前のことだ。
      現在は、「顧客創造」から、さらに「顧客価値創造」へと進んでいる。
      「顧客価値創造」とは、お客様への「ワクワク感」の提供である。

顧客創造    : ドラッカーの言葉で、イノベーションにより新規市場を開拓し、
            顧客を創り出せというものである。

顧客価値創造 : 顧客も気がつかなかった新しい価値を提供しようというものである。
            顧客はその意外さに驚き、感激する。これが「ワクワク感」である。

顧客価値    : 顧客の論理で見た価値である。
            独自性があり、ハード的な要素とソフト的な要素により構成される。

「顧客価値創造」は、
   「ワクワク感」の提供だ!

ここで、ディズニーランドやベンツのタクシーに共通したことがもう一つある。
「顧客価値創造」は、提供を受ける側である顧客はもちろんワクワクするが、
提供する側も喜びを感じるということである。

タクシー運転手は、長距離運転が楽になり、さらに売上が伸びる。
ディズニーランドの掃除係は、夢と魔法の王国の運営スタッフの一人になれると
いうことでアルバイトに大人気。

まさに運転手の言葉通り、「皆さん満足」なのが、「顧客価値創造」である。

[まとめ]
  「ニーズ」と「ウォンツ」は当たり前、これからは「ワンダー」の提供だと思いました。
    Needs  : 顕在的要求  「こんなものが欲しい」とお客様が要求するもの
    Wants  : 潜在的要求  「これが欲しかったんだ」とお客様に言わせるもの
    Wonder : 感嘆的要求  「これはすごい」とお客様が感激するもの



[事例2 ベンツのタクシー]

乗り心地のよいベンツを採用して、「長距離客」という「顧客創造」した。
さらに運転手が話す「ベンツタクシー論」で感心させ、「顧客価値創造」した。
ベンツのタクシーは、だれでも真似ができるが、
運転手の話す「ベンツタクシー論」というソフトは、なかなか真似ができない。

[事例1 ディズニーランド]

従来から遊園地といえば子供を対象にした設備が主体であったが、
ディズニーランドは、大人も楽しめるアトラクションにより「顧客創造」した。
さらにキャストの対応などで夢と魔法の王国に迷い込んだようなワクワクした気持ちの
「顧客価値創造」を実現したことが、ディズニーランドの他とは違う人気なのである。

今はなき「横浜ドリームランド」にも潜水艦があり、ジャングル探検船があった。
しかし、ディズニーランドのようなワクワク感を提供することができなかったのか?
ハードを作ることは誰でもできるが、「ワクワク感」というソフトの提供には
ノウハウがあり、簡単にはマネのできない差別化できる要素がある。