|
vol 316:準備
天界も黄泉の国も慌ただしくなり、
俺はミカエルについて歩く。
(主よ。)
(ミカエル。第一次の幕開けが迫りました。
サタンの抑えも、もう聞かないようです。)
(火星の神ですか・・・。)
(火星の神は冥王星の神の判断を知って、
手段を変えました。
自分達が行くのではなく、海王星の神にまず、
行かせて様子を見るつもりです。)
(卑怯な。)
(海王星の神は気性が荒く、容赦無い攻撃を地球に向けるでしょう。
それを被害がなるべく地球には小さくなるように、
我々で食い止めるのです。)
(はい。)
話の間に入ろうにも、次元が違い過ぎて入る間もない。
ミカエルが歩き出すと俺も慌ててついて行く。
「ミカエル、守るって守りきれるのか?。」
(・・・守りきれるか?
守りきるんだ。)
「・・・。」
想像もつかない天界の戦。
戦いはしてはならない。
この教え、嫌でも戦わなければならない時、
それは、理不尽な内容の時のみ自分の守るべきモノを守る。
戦は免れない。
(弥勒、コレを。)
ミカエルが俺の体に金色の鎧のような服を着せた。
(これは、天界にいる天使達のエネルギーで造られた。
お前の体を守ってくれる。)
「・・・ミカエル。俺はこういうのは初めてだ。
相手の命を奪うんだろ?。」
(無にはならない。
彼らも結局は我々同様にエネルギーの塊だ。
エネルギーが尽きても、
また復活は出来るはず。
ただ・・・我々であれば天界の神が、
塵と認めれば無になってしまう。
海王星も同じだろう。
我々の神のような慈悲深く愛で溢れている方ならな・・・。)
変な緊張と、死なない事が解っていても、
恐ろしくも感じる。
(俺は戦は嫌いだよ、弥勒。
戦いの天使と有名な俺がだぞ?。)
ミカエルはフッと笑ってみせた。
(だが、誰かが先頭に立ち、この戦いは、
どうしても大事な意味のある事だと教えなければならない。
堂々とし、悪しき者は罰するという行動を見せなければならない。
俺は、ただ、神を信じ、神の命に忠実であることを、。)
再びラッパの音が鳴る。
ミカエルは立ち上がり、
(正式な始まりのラッパは俺の仕事だ。
弥勒、そのまま黄泉の国に戻り、
黄泉の国の皆の様子を見てきてくれ。)
「あぁ。」
ミカエルと握手をし、
俺はそのまま黄泉の国へと向かった。
316 
|