|
vol 294:道理
(話は解った。しかし大日如来よ。
我々にも地球の為に火星の神と戦えと言うのか。)
(いいえ、戦うのは地球の神の聖霊たちの役目。
貴方方は、選ばれし人間を助けだし、
昔に授けたように、その者達に再び知恵を授けていただきたいのです。)
(・・・我々も規律の中で保っている。
冥王星の神の判断なしでは動くことは出来ない。
我々はそう誓った。)
(えぇ。ですから、冥王星の神に許可を。
私が心から信じられる星は、
金星、水星、土星、木星の神々。
そして冥王星の神。
このままでは、火星の神に地球を乗っ取られ、
今の地球の美も消えてしまうでしょう。)
私は、金星の神と会っている。
手を借りたいと。
(大日如来よ。貴女は冥王星の神が承諾するとお考えか。)
私には自信があった。
無くとも・・・絶対と言う言葉を信じなければならない時。
(冥王星の神は分別のある方。
だから我々の最高神なのです。
現に貴方も私の考えが間違っているとは思っていない。
それが答えなのです。)
金星の神は悩み、冥王星の神が許可するのであれば、
責任を持って手を借すと申してくれた。
(有難い。)
頭を下げ、同じ話を水星、木星、土星の神々に話しを。
彼らもまた、悩んだ末に約束をしてくださった。
(阿弥陀如来よ、ついて来てくれぬか。)
(私でよければ勿論です。)
阿弥陀如来は人で生まれながら、
現世では生きていた時の頃を知られておらず、
悟り、死して修行し最初の人間の中で認められた如来。
この人間こそが、人の神髄。
冥王星の神も認めた人間なのです。
阿弥陀如来を連れて冥王星の神の元へと向かう。
霊体とは言え、次元が違えば霊力に影響を及ぼす。
(大丈夫か。)
(久々のこの国・・・少し辛いですが、
そうも言ってられません。)
阿弥陀は相変わらずの笑みを見せた。
冥王星の神を目の前にし、
私は頭を下げ、阿弥陀は膝まづいた。
(おぉ!これは阿弥陀如来ではないか!
顔を上げよ。元気にしておるか?。)
冥王星の神は阿弥陀に近づき、
自ら阿弥陀に触れて顔を上げさせる。
誇り高き冥王星の神が、
人間にここまでする事は阿弥陀にしか有り得ない事。
(はい。お久しぶりでございます。)
(そうか。それはなによりだ。)
(冥王星の神よ、我々は、。)
冥王星の神は私に手のひらを向けられた。
(よい。解っておる。
火星の神であろう。)
(はい。お許しになられるのですか。)
(・・・我も判断に困っておる。
どの道、滅ぼす結果は免れぬ。)
(全てをですか。)
(人間は学ばぬ。他の星にまで手をかけ、
火星の神が怒るのも無理もない。)
(しかし、火星の神の侵略は道理に適ってはおりませぬ。
我が物とする為の行為。
あの美しい地球は光を失うでしょう。)
冥王星の神は言葉を失った。
(数少ない中にも、この阿弥陀のような人間は存在します。
その者たちへの希望を消されるのですか。)
(では、どうしろと言うのだ。
その者たちを救っても、欲は生まれ悪もまた生まれる。)
(それは生き物の定め。
そうして、どの星も未だ生きております。
地球だけを滅ぼすという判決は、
これもまた全ての道理に適いません。)
(・・・阿弥陀よ。お前の意見を聞かせてはくれぬか。)
(はい。私は大日如来と同じ意見でございます。
正直なところ、私の国でも、
私が信頼する者はおりません。
死しても欲があり、私の教えに適う者はおりません。
ですが、地球の神の子や、
その者の仲間は違います。)
(それは神の子ではないか。
あの礼儀の知らぬ女児であろう。)
その言葉に阿弥陀はクスクスと笑い、
(そうですね。礼儀はなってません。
おてんばでヤンチャな女児です。
しかし、カンは・・・天の子は、
ただ自分の心に素直な子なだけ。
誰に言われたわけでもないのに、
自ら人間となり、ガムシャラに闘っています。
私には、冥王星の神と似ている様に思えます。)
冥王星の神は、目を見開いた。
(冥王星の神よ、天の子の過去を是非見ていただきたい。)
冥王星の神は不機嫌そうな顔をしながらも、
両手を大きく振り上げた。
すると回りの壁一面にカンが生まれた頃の映像が流れだした。
294 
|