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『ガントレット』(The Gauntlet)['77] | |||||
監督 クリント・イーストウッド
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十代時分にテレビ放映で観て以来の半世紀ぶりの再見だと思う。ここまでなんじゃこりゃの連打による映画だったとは!と感嘆した。いかにも“'70年代っぽい劇画的なノリ”が可笑しい。やはり、大卒の元秘書娼婦のガス・マレーを演じたソンドラ・ロックと、蜂の巣ハウス&蜂の巣バスを見せたい映画だったのだろう。原題の意味する“嬲りもの連射”の凄まじさは、いま観ても壮観ではあった。 最初にベン・ショックリー刑事(クリント・イーストウッド)が笑みを浮かべる、逃走パトカー内でのガス・マレーの“警官を逆上させた挑発ぶり”がなかなかのもので、頭の回転がよさそうなマレーの放った速射砲に感心した。 救急車からパトカー、バイク、貨物列車、バスと繋いだ乗り物アクションは、ヘリまで登場する豪勢さで、手元にある当時のチラシには「凄い迫力!11大見せ場の連続!」とあって「何と4万5千発もの銃弾を使ったというから、ヘタな戦争映画などブッ飛んでしまうような迫力」と記されていた。そして、「遂に《ダーティハリー》を超えた!」との惹句に対しては、ちょうど一年前に再見した同作も僕は然程には思っていないので、まぁ、いい勝負かなという感じだ。 それにしても、黒幕のブレークロック市警長官(ウィリアム・プリンス)のあまりのお馬鹿さと地方検事補(マイケル・カヴァナー)の御粗末さが安っぽかった。また、エンドロールを眺めていたら、ジャズ・ソリスト:アート・ペッパー、ジョン・ファディスとクレジットされたのが目を惹いた。そうだったのかと、最も感慨深かったのは、ここだったかもしれない。 | |||||
by ヤマ '22. 7.22. DVD観賞 | |||||
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