日々のエッセイ
 

 ピザ屋のサンタさん、コンビニのサンタさん、郵便配達のサンタさん、
 バスの運転手のサンタさん・・・などなど、町ではいろんな場所で、
 にわかサンタクロースを見つけることが出来る12月です。
            

  公園で季節のイベントをやっていて、フィンランドからやってきた
  正統派サンタさんが、集まった人たちとの写真撮影に気軽に応じて
  いました。私も一緒にとってもらいましたよ。
             
  近くの美術館で、チェコの人形を集めた展覧会をやっていました。
  チェコは昔から、人形劇が盛んな国。フルジム人形劇博物館から
 運ばれた百年以上前の古い人形たちは、可愛いというより怖いような、
 しかつめらしい顔をしています。ミニチュアサイズの劇場の装飾も、
 時を経て、重厚な趣。
  上の写真は、現在のチェコで売っている、家庭用の人形です。
  実際に動かしてみると、片手で手足を自由に操るのは難しく、
  人形使いになるには、相当技術が要るだろうなぁと思いました。
                       
             
  クリスマスに関わる物語が入っているわけではないのですが、
  ジョーン・エイキンの『夜八時を過ぎたら・・・』(くもん出版)は、
  12月の雰囲気が漂う児童書です。ほとんどのページに添えられた
  影絵が、幻想的な短編に夜の甘く妖しい空気をまとわせます。
  八時を過ぎたら夢の時間・・・そんなふうに思っている子どもは、
  今は少ないでしょうね。24時間営業のお店の、まばゆいネオンが
  夜を消してしまうので。
             
   今月は、誰でも普段より手紙を書く機会が多くなるでしょう。
   クリスマスカードを出したり、年賀状の用意をしたり。
   いつもはメールで済ませる相手にも、改まった感じでカードを
   書いてみたくなる季節です。
   近所のおもちゃ会社の入り口に、ひっそり銀色のポストが置かれ
   ていて、誰かが投函するのを待っている風情ですが、ここに出した
   手紙はどこに届くのでしょう?
              
   クリスマスに向けて、部屋を飾りつけたり、お料理のアイディアを
   出したり、贈り物を選んだりするのは楽しみです。
   いつもの部屋でも、小さなインテリアでちょっとドレスアップさせると
   違う部屋みたいにクリスマスのムードが出ます。
   さぁ、部屋を片付けて、みんなの集まるパーティルームを作って
   みましょうか。
   メリークリスマス!
              
                                 2010年12月

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