日々のエッセイ

                        

   12月になると、私の住んでいるマンションでは、それぞれの玄関ドアに、それぞれの家庭で
  選んだクリスマス・リースが取り付けられ、楽しげな雰囲気が広がります。今年は、友人が
  作ってくれた布のリースを飾ってみました。ふっくらしたリースが、あたたかそうでしょう?
                     
   

  イブは毎年、家族で集まります。料理もクリスマスっぽい演出を、と工夫します。
  形のままゆでた大根に、やわらかくしたブロッコリーの房を、つまようじでさして、モミの木に
  見立て、そこに星型にくりぬいたニンジンを散らして『野菜のツリー』を作ったことがあります。
  今年は、姪たちが料理の腕をふるってくれるそうで、楽しみです。

                 


  町には豪華なクリスマス・デコレーションが、あふれていますが、こんな折り紙の飾りが、
  かえって新鮮で、目につきました。窓辺で、ゆったりと構えるトナカイ。シンプルなのに、 

  存在感たっぷりです。

                  
  カトリックの幼稚園へ通っていたので、クリスマスの行事が盛大だったのを、今でもよく
  覚えています。上のカルタは、幼稚園時代にもらったもので、キリスト誕生などの物語が
  きれいな札になっています。小さい頃は、これで何度も遊びました。そんな昔のものを、
  まだ持っているなんて、驚かれてしまいそうですが、好きなものはずっと大事にしたいのです。
                     
                   

  冬のハーブ園へ行きました。この花は、最近、うちの近所でも見かけ、何という名前かなぁと
  思っていました。遠くからみると、季節はずれのラベンダーに似て。ビロードのようにやわらかい
  この花は、宝石にたとえてアメジスト・セージという名がついていました。セージの仲間だったん
  ですね。 近所でよく見かけるといえば、下の花も。 すごく茎が長くて、私の背をゆうに超える
  高さに、大きな花が咲いています。冬の花というと、ひっそりしたイメージがあるけれど、
  この花は夏のひまわりのような勢いで、堂々と咲き誇っています。
                   
 
  同じハーブ園で、名前を知りました。皇帝ダリアだそうです。名前も威風堂々としていますね。
  冬の花たちの足もとで、なぜかカレーの香りがすると思ったら、
                        
                         

  その名もカレープラントというハーブが、植えてありました。本当にカレーのにおいが
  強く漂うのです。カレー好きな人は、家で育ててみるのも面白いかもしれません。

                      
  クリスマスの絵本が、たくさん出ている中で、私の好きな一冊が、これです。「子うさぎ
  ましろのお話」。一つのプレゼントじゃ、満足できない欲張りな白うさぎのお話ですが、
  可愛らしい子どもの気持ちが優しく語られています。白地に線で描く主人公の姿も、
  この絵しか考えられないくらい、お話にぴったりです。しんとして、どこまでも真っ白な雪の
  世界が目に浮かびます。クリスマスの夜に読んでみてはいかがですか?
                              メリークリスマス!       2009年12月

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