日々のエッセイ

 2月は一年のうちでも寒さ極まる月で、窓の外、雪が降っているところも多いのでしょうね。
 街を歩く人たちの服装も、冬は黒やグレーやベージュのコート姿が圧倒的。 ときどき、
 目に鮮やかな真っ赤なコートやグリーンのコートを着ている
年配の女性を見掛け、
 寒さに負けず、背筋正しく、颯爽と歩く姿は恰好良いなぁと思います。


                              
  祐天寺(目黒区)にある雑貨屋さんの窓辺に、こんなカラフルで可愛いてぶくろが
  ディスプレイされていました。 五本の指それぞれ、違う色の糸で刺繍してあって、
  はめたら雪が待ち遠しくなりそう。 色の少ない冬景色が、てぶくろ一つで明るくなります。


                               
    てぶくろが登場する絵本で、一番印象的なのは、ウクライナ民話の『てぶくろ』。
  日本でも、さまざまな絵と文で本が出ています。 子どもの頃は、福音館書店から
  出ているロシアの画家ラチョフの絵・内田莉莎子さんの訳を読みましたが、
  今、うちにあるのは、アメリカのイラストレーター・ヤロスラーバ、三木卓さんの訳のもの。
  ラチョフの絵本が古典なら、こちらはデザインっぽい、新感覚の一冊です。
    男の子が森に落としていった、暖かそうな“てぶくろ”。 その中に、ねずみ、かえる、 
  ふくろう、うさぎ、きつね、おおかみ、いのしし・・・と、次々と動物たちが入りこみ、

               

  大きなくままで、入りたいと言うのです。 てぶくろの中って、ぽかぽかしてるだろうし、
  みんなでくっついてガヤガヤ過ごしているのも楽しそうだし、こんなてぶくろを見たら、
  誰だって素通りできませんよね?
  てぶくろは定員をはるかにオーバーし、最後に崩壊してしまいますが、その“とどめ”を
  さしたのは、どんな生き物だったでしょう? 答えは絵本の中に。

                 
  てぶくろと共に、冬の生活に欠かせないものは、ストーブ! 上の写真は、パソコンテーブルの
  そばに置いて使っているカーボン・ヒーターですが、クレヨンの形をしているのです。
  クーピーペンシルとコラボした暖房器で、お店ではいろいろな色が並んでいて、
  遠目には本当にクレヨンみたい。
  ピンクもいいなぁと思ったのですが、やっぱりシンプルに白いクレヨンを選んで置いています。
  さすがに金色のものは売っていなかったですが、本物のクーピーには金色があって、
  昔、大切に使っていたような記憶が・・・。

             
               
  そんな金色のクレヨンを使って描きたい風景は、やっぱり金閣寺、かなぁ? とても有名な
  お寺ですが、京都に何度か行っても、なぜか寄らなかったので、今度こそは、と金閣寺を
  訪れました。 駅から結構遠く、乗ったバスも結構混んでいて、「こんな大通りのそばに、
  あの金閣寺が?」と着くまで不安でしたが、通りを一歩はずれると、上の写真のような
  風景。 世界遺産です。 写真は誰が撮っても、どの角度から撮っても、絵ハガキのように
  美しく撮れます。 それだけお寺自体が絵になっているのですね。

               
 そしてこちらが、近所のショッピング・モールに飾ってあった、『レゴ・ブロック』で作られた
 金閣寺。 世界遺産条約採択40周年を記念して、さまざまな世界遺産をレゴで表現しよう
 というイベントが、先月まで行われていました。 そばで見ても、すごくよく出来ています。
 3600ピースも使い、細部までそっくり! 一番上の階の額は、白いピースを一個はめこんで
 あるだけなのですが、ちゃんと脳がイメージを補って、歴史的な額に見えてくるのです、不思議と。

                 

 その隣に並べてあったパンダちゃんも圧巻でした。 ここまでくると、ブロックで何でも
 作れる気がしてきますね。 ブロック遊びは子どもの特権じゃなく、大人のロマンにも
 なり得るんだなぁ。

               
 これは何かと申しますと、お豆腐の燻製なんです。 見た目は、厚揚げみたい。
 薄く切って食べると、スモークチーズそのものの味。 お酒のおつまみですね。
 お豆腐はもともと、チーズのコピー食品だったようで、燻することで、よりチーズに近く
 なるそうです。 この燻製豆腐もそうですが、今年は珍しいものを、いろいろ食べてみたいです。

              寒い毎日、あったかくして過ごしてくださいね。

                                   2014年 2月
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