日々のエッセイ 

  今年の夏の暑さは、格別ですね。皆様、いかがお過ごしですか?
  夏に似合う花といえば、ひまわり、つゆ草、それに朝顔。
  横浜(神奈川県)の三渓園で、朝顔の展示をやっていて、てのひらを
  広げたよりも大輪の花が飾られていました。こんなに大きな朝顔、
  あるんですね。
              
  この夏に、私の新しい本が発売になりました。夏らしい金魚の表紙
  です。金魚といえば、うちでもお祭りのたびに、金魚すくいをして、
  サービスでもらった金魚たちを飼っていた時期がありました。
  お祭りの金魚は寿命が短いといいますが、二年くらい一緒だった
  金魚もいました。   そういえば、プール掃除の後のヤゴを、家で
  飼ったこともあります。ある日、ヤゴの食欲がなくなって、心配して
  いたら、翌日、透明な羽のトンボになって、カーテンの下のほうに、
  止まっていました。窓を開けたとたん、青空に飛んでいった姿の、
  美しかったこと!
              
  この本には、八編のメルヘンが収められています。どの話にも、
  誰だかよく知らない“あの人”が出てきて、大事なことを教えてくれ
  ます。一編ずつの短い解説を、読んでみてください。(下をクリック)
                      『あの子を探して』解説へ
               
   町を歩いていたら、陶器屋さんの店先に、こんなスイカを見つけ
   ました。美味しそうですが、食べられません。蚊取り線香を入れる
   器なのです。蚊に悩まされる夏の夜に、これを部屋の片隅に
   置いておくと、蚊は寄ってこないし、なんだか楽しい気分にもなり
   ます。
                 
  
 
  この夏から、児童文学の同人誌『15期星』の世話役になりました。
   二十年以上も続いている同人誌、歴代の世話役の方たちが、
   情熱を込めて発行してきた本に、私なりに新風を注げたらいいな、
   と思います。担当して最初の会報には、『赤い鳥』の時代に
   活躍された初山滋さんの絵を、つけさせていただきました。
   大正時代、児童文学の波が盛り上がっていたことに、あやかって。
   メンバーは、今のところ、女性が八名に、男性が一名。
   同人誌は、年に一回、出します。
 
              
   この魚、ご存知ですか? 日本でも子どもたちに人気のある、
   マーカス・フィスターの『にじいろのさかな』の主人公です。
   きらきら光るうろこを持った魚で、みんなにその綺麗なうろこを
   分け与えるという、教育的な面もあるお話です。 絵本では、
   一枚のうろこが、銀箔印刷になっていて、光の加減でホログラムの
   ように虹色に変化します。それが、とても魅力的。
   暑い日には、水の中の世界を描いた、こんな絵本を開いてみると、
   涼しくなりますよ。

                                   2010年8月

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