日々のエッセイ

   急にぐんぐん気温が上がり、春がやってきました。 風が強い日が続くのも、
  春のはじまりを感じさせますね。
   花粉症には、かかっていませんか?
   私も以前は、3月といえば眼や鼻の医院へ通うくらい、悩まされていましたが、
  いつの間か自然に治ってしまいました。
   マスクなしで外へ出られる春が、嬉しいです。
                 
  3月といえば、ひな祭り。折り紙で作ったおひな様は、数年前に贈っていただいたものです。
  毎年、立春を過ぎた頃から、玄関ドアに貼り付けて、春を招いています。
                   
  春の陽気に誘われて、ときどき散歩したくなる道があります。そこには、小さな池や小さな林が
 あって、落ち着いた構えのレストランも並んでいます。レストランの隣には、関東では珍しい、
 砥部焼の専門店があります。一見、誰かの住んでいる普通の家みたいですが、木の扉を
 開け、中に入ると、そこは砥部焼のギャラリー! 棚いっぱに並んだカップは、藍色が主流で、
 手描きの模様が美しく、コーヒーを注いだら、さぞ美味しいだろうなぁと思わせます。
                    
      
                    
 
   お店の扉や、庭先にも、さりげなく砥部焼が使われています。焼き物は、エクステリアとして
  土やレンガなどに合わせても、しっくりきますね。

   春になると、グリンピースやそら豆など、緑鮮やかな豆類が美味しくなります。
   そこで、この一冊。
               
                    
   これは、『みどりいろのたね』(たかどのほうこ・文/太田大八・絵/福音館)という、豆の種を
   主人公にしたユーモラスな幼年童話本の見返し部分です。
    たくさん集まった種たちの中、よく見ると、左上のひとつだけ、緑の色が濃いのに気づき
   ましたか? それが、この物語のキーポイントになっています。 おいしそうで楽しくて、
   大人が読んでも元気になれる物語です。
                        
   本の紹介ついでに、先日出た新刊のお知らせも。 国土社の怪談図書館シリーズ第15巻、
  『底なし沼の妖怪』です。この中の冒頭の一作「絵の中の悪夢」を書いています。挿絵も
  なかなか怖そうでしょう?
                       
  春の青空は気持ちがいいですね。街角の壁に、マグリットの絵を彷彿させる空色の鳩が
  飛んでいました。青い鳥なのだから、花をくわえて飛んでいく先には、幸せが待っている
  のでしょうね。


                                         2010年 3月

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