風に優しく揺れるコスモスの花は、秋の風情いっぱいですね。
部屋の奥まで陽の光がさしこんだり、空にいわし雲を見つけたりする
たび、秋を身近に感じます。
押し花というのも、なんとなく秋のイメージ。春や夏の鮮やかな花を
額縁にとどめて、時間とともにセピア色になって馴染んでいくのを
見守るのも、花の観賞方法のひとつでしょうか?
私の部屋に飾ってある押し花の額は、母の手作りで、小さな花を配して
少女の横顔が描かれています。本物の花だからこそ出せる自然な
色合いが、部屋を暖く包んでくれます。
この間、南青山で面白いイベントを見てきました。鯨愛好家の人たちが、
自慢のコレクションを展示して、交流を深めるという『鯨展』。大海原を
ゆうゆうと泳ぐ愛嬌ある姿に、小さな子からご年配の方、外国の方たち
まで引きつけられ、展示会場は夏に戻ったような熱気でした。
上の写真は、鯨をモチーフにした日常雑貨の展示品の中で、とくに
気に入ったスポーツバッグです。鯨の口がファスナーになっているのが
アイディアだなぁと思います。
シンプルな食器は、1960年代に捕鯨船で使われていた品物。
日本の捕鯨については規制が厳しくなっていますが、この年代の頃は、
給食にも鯨肉などが出て、鯨捕りに出る船も活気があったのだろうと
想像します。
今年の秋は連休が多いですね。休みの日に、久しぶりに中央道に
のったら、ニュースで見るような渋滞に巻き込まれました。ノロノロ
運転も、休日らしさと受け取って、ゆっくりと青梅へ行きました。
青梅は、東京なのに山が見え、渓谷があり、懐かしい感じの風景に
出会える町です。 昭和時代の映画看板を店先に掲げた、レトロな
町並みが楽しめる通りもあります。
通りを歩きながら、ふと見上げると、怪人二十面相がのぞいて
いたりして。 通りからだいぶ離れた、ひっそりした感じの駐車場に
車を止めたのですが、そこにもジェームス・ディーンの看板が掛かって
いました。 町をあげて、ひとつの雰囲気を創りあげるというのは
すごいなぁと感心しますし、文化祭みたいな手作りっぽさが漂うのも、
親しみが持てます。 通りを横切る縞猫さえも、昭和レトロな空気を
まとって。
青梅の裏道には、こんな猫の車もありました。絵本に出てきそうな
いたずら顔の車、誰も見ていないときには、あたりを走り回り、
本物の猫たちを驚かせそうな気配です。 2009年10月