串 ひら尾

2007年5月31日

先日会議のために京都に行ってきました。終わった後も一泊して京都の観光もしました。観光と言うより食べるのが一番の目的だったのですが。

今回のメインは串カツです。前に京都に行ったとき、先斗町に串カツの店が多くあったように思いました。それで串カツになったのですが、場所は先斗町ではなく壬生寺の近くです。

おばさんが「日経 おとなのOFF」で探した店なのですが、おじさんもその記事を見てすぐに気に入りました。店の雰囲気も良さそうだし、串が小ぶりだというのに興味を持ちました。また、串カツ以外にも前菜と合間に小鉢が出てくるというのにも惹かれました。

その日はよく歩いたし、お腹もしっかりと減っていました。地図を片手に歩いて行ったのですが、いつの間にか行きすぎていて、電話で教えてもらって予約した7時ちょうどにたどり着きました。

まずビールを注文して乾杯。そこにくみ上げ湯葉にウニと岩のりを混ぜて食べる一品と牛肉のたたきが前菜として出てきました。どちらもごく控えめな量で「串カツをしっかり楽しんで」と言っているようでした。もちろんどちらも美味しかったのですよ。

最初に出てきたのは平目の串でした。小ぶりの串カツの場合、どうしても表面積が大きくなり、それに従って衣の割合が大きくなります。そのために、油っこく、しかも素材の味よりも衣の味が強くなるように感じます。同じ小ぶりでもひら尾のカツは、さくっと揚がっていて油ぎれもよく、素材の食感がしっかりと残っていますし、素材のうまみが十分に活かされていると感じました。

おじさんはゆっくりと飲みながら食べたい方なので「ゆっくり目にお願いします」と頼みました。店によっては急かすように次から次へと揚げてきて、皿の上で冷めてしまうということもあったのですが、ここは暖簾の向こうの座敷にまで気を遣い、タイミング良く揚げていました。それよりもさらにゆっくりしてくれたので、とても満足しました。

気を遣うと言えば電話がかかってくると、必ず別の部屋に移動して話していました。そういう小さな気配りが自然とできている店なのでしょう。

飲み物は日本酒と焼酎の他にワインもあったので、ワインリストを見せてもらい、ピノ・ノワールのハーフを頼みました。他にもワインを注文する人がいたのですが、ワインはご主人が栓を抜いていました。ワインにも気をつけているなを思いました。ご主人はきちんとネクタイをしていますが堅い感じはなく、身構えずに話せる穏やかな雰囲気の人だなと感じました。

串はおまかせで揚げてくれ、全部食べると小鉢も含めて26品ですが、途中でストップもできます。ワインも飲んでしまって焼酎を頼んだところで、どこまで食べられるか心配になり、何本食べたかと聞くと、あと4本ということです。それなら大丈夫と思い最後まで食べましたが、お腹が一杯で苦しいという感じはありませんでした。

どんなにおいしい料理でも満腹感がありすぎると苦しさだけが残ってしまいます。人によって食べる量は違うのですが、おじさん達にとってはちょうどの量でした。

これまでに何度か旅行雑誌で紹介されている店に行きましたが、外れの方が多かったように思いますす。でも今回は大当たりの店でした。

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