最近まで「女王」を「じょうおう」と読んでいたのですが、正しくは「じょおう」と読むのですね。でも「じょおう」というのはどうも、馴染めません。
「十手」も正しくは「じって」なのですね。「十」は「じゅう」と読むけど、「十回」となると「じっかい」と読むのだそうです。でも、「じゅっかい」と読む人の方が多いような気がします。
「じょうおう」「じゅっかい」と読む人のほとんどは、それが正しいと思いこんでいるのではないでしょうか。そうだとしたら、人に教えるときもそういう風に教えることになるのでしょう。
漢字の場合は読み方を間違って覚えてしまうと、正しいふりがなや、流行りの日本語の間違いを指摘する本などを読まない限り、間違った読み方を続けることになるのでしょう。この何年かずっと気になっている読み方に「クラシック」があります。ふりがなを振っても「くらしっく」だと思うのですが、自分では「クラッシック」と発音していました。それにいつ頃気がついたのかはっきりとは覚えていないのですが、それから気をつけて聞いてみるとかなりの人が「クラッシック」と発音しているのです。NHKのベテランアナウンサーでも「クラッシック」と発音する人が何人かはいたと思います。
表記通りに読むと「クラシック」としか読めないはずなのですが、「クラッシック」という読み方を先に耳から聞いて覚えてしまい、「クラシック」というひとかたまりの文字に、耳で覚えた「クラッシック」という読みが結びついてしまったのでしょうか。
先にこの読み方が気になっていると書きましたが、「クラッシック」という読み方が表記と違うから嫌だとかいうのではありません。気になるというより不思議に思うといった方がいいでしょうか。
自分ではキリンビールの「クラシックラガー」はその通り「クラシックラガー」と読みますが、単に「クラシック」だけや「クラシック音楽」のときは、今でも「クラッシック」と発音することの方が多いかもしれないくらいですから。