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市民社会と核廃めざす政治勢力の共同を

原水爆禁止世界大会・広島 報告

 8月4日から6日まで、原水爆禁止世界大会・広島大会に参加しました。

 今年の世界大会は、「市民社会と核廃絶をめざす政治勢力の共同」を随所に感じることができました。

 核兵器禁止条約が採択され、批准国が増えています。一方で、核保有国・核の傘にいる国の抵抗や圧力によってせめぎ合いが激しくなっています。このせめぎ合いを乗り越えるためには、世論を大きくすることが大事であり、世論をつくるためには、核兵器廃絶運動に携わる仲間を増やすことが重要だと思いました。

 また、過去には核兵器廃絶運動の分裂・対立がありましたが、開会総会で元原水禁事務局長である福山真劫さんがあいさつを行うなど、過去の紆余曲折を乗り越えて共同がうまれていることに確信を持ち、より共同を発展させたいと感じました。

 今回の世界大会は青年として何が出来るかを改めて問われた経験ともなりました。 4日夜の世界大会関連行事である「Ring!Link!Zero2018inHIROSHIMA」、5日の分科会「青年のひろば」では、世界大会に参加している全国・世界各国の青年が集まり、被爆証言の聞き取りや世界・日本の運動の交流が行いました。

 世界大会、特に2つの青年企画に参加して感じたのが、核兵器廃絶運動に関心を持ち、行動する青年が少ないことへの危機感です。

 一緒に世界大会に参加した長崎の青年から、「全国の同世代が被爆の継承などについてしっかり考えているのに、長崎の若い世代は原爆というものが身近にありすぎて過去のことにしてしまっていることに、私はいま危機感を抱いた」という感想がありました。私も、被爆地だからこそ原爆のことが当たり前のことになっていないかと感じます。むしろ、他の土地にいる人の方がフラットに原爆のことを捉えて、考え、行動しているように思います。

 被爆地長崎だからこそ、核兵器廃絶の先頭に立って様々なムーブメントを起こす役割が私を含めてあることを実感しました。

 世界大会を通して重要だと思ったのは、「諦めないこと」です。諦めなければ、絶対核兵器はなくせるというシンプルだけど大事な思いを胸に、被爆地長崎で核兵器廃絶運動を頑張りたいと思えた、世界大会でした。

(2018年8月12日)