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憲法9条こそが積極的平和を築く

3・8国際女性デー長崎集会開かれる

 3月8日の国際女性デーは世界の女性が「パンと権利と平和」のためにいっせいにたちあがる日です。105年前に始まり1975年以降、国連が毎年、委員会を開いて女性の地位の向上を呼びかけています。日本でもこの日は全国各地で集会やシンポジュウムが開催されました。

 今年の長崎集会はアマランスに於いて井田洋子さん(長崎大学教授で県9条の会事務局長)に「2つの積極的平和(主義)」と題して講演をしていただきました。参加者は64人でした。 今、インターネットで「積極的平和主義」を調べると安倍首相のものが第一番に出てくるそうです。平和を構築する手段として軍事力を用いる—これが積極的平和? 武力による平和? なのでしょうか。消極的平和とは単に戦争のない状態。従来の積極的平和とは、消極的平和を超え、より進んだ次元の平和(人々が自分らしく幸福である)を志向する考えであるということでした。

 井田先生は、現政権(国家権力)が言うところの「積極的平和主義」に対して、現在の憲法こそがもともと「積極的平和」に根ざした精神であるとし、憲法の存在意義は個人の自由と平等を守るためにこそあるのであって、国家権力はこれを侵してはならないと解説されました。

 また、戦後の長い歴史の中で自衛隊は必要最小限度の「実力」という自衛のための解釈に変わってきたが、本来、憲法第9条は自衛のための武力行使を含め一切の戦争を否定している。何より第二次世界大戦における自身の行為に対する反省から生まれた思想。と同時に、国際的な流れの中で人類がたどり着いたひとつの答でもある。現政権がやろうとしていることは、立憲主義、民主主義の否定であり、正当な行為ではないといえる。今国会がひとつの焦点になることは間違いないので、私たち主権者が最終的な選択を行わなければならないと結ばれました。

 講演のあとは鉄橋までパレード。主催団体から5人が街行く人たちに訴えました。

(2015年3月9日)