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7月


 12日
【皿ヶ嶺】



 朝5時、携帯で警戒レベル5「緊急安全確保」の避難情報が発令された。我が家は松山市に隣接している市なのだが、携帯がけたたましく鳴った。『松山市緑町付近で土砂災害が発生したため、清水地区に対して警戒レベル5「緊急安全確保」の避難情報が発令された』ようだ。緑町は松山城の北東にあり、松山城のある傾斜地は土砂災害特別警戒区域や警戒区域となっているとの事。6時には、警戒レベル4「緊急安全確保」が携帯にもう一度来た。

 我が家の近くを流れる内川も増水している。そんな梅雨末期の豪雨の後なので上林林道は崩れてないかと心配しつつ、行ける所まで行こうと車を走らせた。上林林道は何の危険もなく、風穴の駐車場に着いた。駐車場には他県ナンバーの車が駐車。池側のベンチで男性が一人弁当を食べていた。トイレ裏の園地にキレンゲショウマが咲いていた、蕾はヒメユリだろうか。

 いつものように、某スーパーの移動スーパーで買ったお弁当をベンチで食べ、11時38分に出発。


 アジサイはどうかなと道路を歩く。アジサイの剪定の時期が悪かったのか、去年より花付きが悪い。アジサイの咲いている途中の遊歩道から上がる。12時16分、登山道に合流。辺りは濃い霧に包まれている。


 登山道脇にはギンバイソウの白や赤の蕾が出来ていて、咲きかけでまっさらだ。12時38分、半直登の分岐を、今日はタマガワホトトギスが目的だからトラバース道を歩く。

 倒れたミズナラの横を通過し最初の沢状の所で、おっちゃんが「あれ~!崩れてきとる」と驚いている。ふと見ると、イワタバコが咲く岩の上にタマガワホトトギスが咲いていた。



 登山道は、沢部を上から土砂が崩れて流れ落ちている。通った人がいる足跡があり、無理すれば通れない事もなかったのだが、慎重なwaiwai隊、目的のタマガワホトトギスも写せたし、すぐ下の分岐に引き返して半直登コースから竜神平へ行く事にした。



 5分程引き返し、12時55分に半直登コースを上がる。途中で、長靴・双眼鏡を首に掛けた単独女性とすれ違う。女性は「鳥を撮っています、花は咲いてたら撮る程度で・・」と、崩落場所を越えて行ったそうだ。勇気あるな~、あそこから先は大丈夫でしたとの事だった。のっこしで一休みする。登山道脇にハガクレツリフネが咲いていた。


 例の如く休み休み上る。イワカガミポイントの近くのササユリを見そびれていたので、咲いた後を確認。下りてきた単独の男性は、風穴で弁当を食べていた人だ。崩壊地を通ったとの事。ササユリが咲いていたと言うので、十字峠を少し頂上方面に上がると雨に濡れて一輪咲いていた。


 十字峠から竜神平に向かう。登山道には水が流れている。14時23分、竜神平に着きベンチでバナナを食べる。頂上方面から単独男性が来たので見ると、おいわさんだった。どうしても確認したい花があって、畑野川コースを来たとかで、沢を横切る場所は靴が水没する程だとの事だった。


 ハンカイソウ・ミズチドリが咲いている所までは道が出来ているのだが、ほとんど水没していて傍に寄るのは諦めた。それでも、靴の中に水が入ってきた。周回路にタチカモメヅルが咲いていた。愛大小屋前で、おっちゃんが単独女性と話している。この方も、タマガワホトトギスを見るのが目的で、崩落場所を越えて来たとの事。聞くと、地元の方でないので、下山のコースがいまいちあやふやな様子。迷いそうな感じなので、一緒に下りませんかとお誘いする。


 15時47分、分岐に下りてきた。そろそろウスバヒョウタンボクの実が赤くなっている筈と寄り道し、写す事ができた。風穴の井戸の中でヒマラヤのケシの小さいのが咲いていた。

 16時15分、車に戻った。
今日、すれ違った登山者3人は、行きは崩落場所を通過して、尾根道~半直登コースを下山したのだ。

【waiwai記】
 車に戻ると、朝方の車の方が車の後ろで何かしている風だった。相棒が「美味しそうなコーヒーの匂いがしてきた」と、そちらの方を見ていると、その車の方が近寄ってきて「ここから、どこかの山へ登れるのでしょうか」と話し掛けてきたのだ。その方は東北ナンバーの車で「私は車中泊するのですが、登山の方が何人かいたので、明日、登ってみようかと・・」と仰るではありませんか。
 相棒は「東温アルプスガイドという、市が発行している地図があれば良いのにねぇ~」と、話しながら傍に立っている<皿ヶ嶺自然公園の案内標識>で、ざっとした「皿ヶ嶺登山道」の説明をしたのだった。「行先と、戻る場所の確認をして標識のとおりに歩けば大丈夫ですよ。明日からは連休なので、登山者も来るでしょうから・・」と、伝えたのだった。
 相棒が「秋田の人は綺麗な人やねぇ~、こちらであんな顔立ちの人は見ん!」と、えらい感心していた。


 5日【皿ヶ嶺】



 ここ最近、梅雨が明けたがごときの暑さだ。熱中症にならないように不要不急のお出かけは止めるようにとの事だが、あと一ヶ所、ササユリがどうなっているのか見てない所があるのだ。上林林道の草刈りが3日に走った時には、全部は出来てなかった。今日も草刈りをして下さっている。

 11時50分、畑野川コースの登山口を出発。白いホタルブクロが咲いている。


 例によって、某スーパーの移動スーパーが来たので、巻き寿司を買ってから出掛けた。それを、少しでも涼しい所でと、少し登山道を上り、いつも休む沢の所で食べた。割りと涼しかった。12時57分、分岐を頂上へ向かう。ツルアリドウシ、アオフタバラン(まだ蕾)があった。


 おっちゃんがここではないが以前見たオニノヤガラが最近ないと言っていたのだが、偶然に見つけて喜んでいる。5月2日に通った時に【いつもの所にオモゴテンナンショウが生えている。植物図鑑のように成長過程順に生えているのが面白い。】と書いている所へ来ると、楽しみにしてきたのに靴で踏み倒されているようだ。山を歩いていると、別に邪魔にもならないのに折ってあったり(竜神平から十字峠へ向かう登山道脇にショウジョウバカマが日当たりがわるくて長く伸びて種になっているのが、5メートルくらい間隔で生えているのだが折られていた)するのを見る事があるが、こう言う趣味の人がいるんだな。(*_*;

 このコースは暑いかな~と思ってきたのだが、林間なので意外に涼しい。下りて来た若い単独女性が、すれ違いざまに尋ねてもないのに、「咲いてましたよ~♪、一番綺麗な色でした~」と、感激醒めやらない感じで教えて下さったので、なおさら元気が出た。

 14時10分、頂上に到着。


 撮影していると、単独男性が上がってきて、一人は登山を始めたばかりとの事、「以前、大川集落に知り合いがおって、いくらでも採ってええと言うんで、腕一杯採って持って帰った。翌朝、蕾が一斉に開いて香りで倒れそうやった」と、話かけてきた。「それで、今はどうなんですか?」と聞くと、「全然咲いてない」、「上だけ採ったんやけど」との事。それでは、種は出来ないよね。
 次に来た単独男性は、花には興味がなさそうで、「花だけ切ったら、球根が太って来年はもっとたくさんの花をつけるんでは」と言う。花が散り、種(何十年も眠っていても環境が整えば芽を出す)が出来て、たとえ球根が腐っても何年か先に種が芽を出し咲く株に育つのに・・。

まあ、花に興味がないから採ると言う事はないだろう。


 頂上のヤマナシは実がたくさんなっている。竜神平の手前には、以前はもっと咲いていたと思うのだが、一輪しか見えなかった。15時20分、分岐を畑野川コースに歩く。


 途中のお昼を食べた沢で一休み、手を洗って濡らしたタオルで顔を拭くと気持ちが良かった。おっちゃんが3日に名誉の傷を負った原因は転んで手を付いた所がこのような切り口の上(既に笹の葉が茂っている)だったんだと写している。15時55分、登山口に戻る。

 家に戻ると、Tさんから頂いたパイナップルリリーが綺麗に咲いていた。


 3日【皿ヶ嶺】



 初夏の楽しみと言えば、ササユリの花を見る事だ。6月は、13日に一番早く咲く尾根筋、19日に風穴周辺のロケハン、24日に風穴周辺の撮影と皿ヶ嶺に出掛けた。毎年、今年も咲いているかな~と見ているのだが、だんだん咲かなくなっている。そのかわりに新しい所に咲いていたりする。今日は、上林峠から竜神平へ上がる予定で出掛ける。生協の宅配が来て、おっちゃんが歯医者から帰ってきてから出掛け、12時に上林トンネル南口近くの広場に車を停める。

 平日だと言うのに、上林トンネル南口のNTT電波塔の取付道路の鎖の手前に2台、広場に3台車が停まっていた。これらの車は、何が目的なのかは分かっているのだが、敢えて書かない。握ってきたおにぎり弁当を車の中で食べる。

 取付道路の方で話し声が聞こえる。12時34分、waiwai隊は上林峠~竜神平の登山口を目指して出発。いつもの所に咲きかけのササユリを見る事が出来た。それ以外は、猪がそこら一面を耕していて、一株も咲いていない。


 上林峠から階段を上がっていると、ヤマアジサイが咲いている。花びらのように見えるのは愕片で中の小さく丸いのが蕾なのだろう、綺麗に咲いている。おっちゃんが階段状になると、喘ぎ喘ぎになるのでゆっくり上る。中間近くの岩の所のササユリは、今年は1輪しか咲いていない。数年前までは、ここまで来ると、岩までに数株、岩の所にも数株、階段に張られているロープに寄りかかるように数株咲いていたのだが、岩までの数株が2年に渡り採られた痕があり、とうとう1輪になってしまったんだな。やっと、竜神平の肩に到着。ブナの実が落ちている。肩からはぼつぼつ咲いていた。


 縦走路を歩く。ブナ林のブナにツキヨタケが出来ている。分岐を竜神平へ向かう。刈り込んでくれている笹の中にも咲いている。竜神平の愛大小屋前に14時に着いた。単独男性が一人、入れ替わりに下山して行った。


 日陰になるベンチを選んで、おやつ休憩をする。それから旧トイレ方面に行ってみたが、毎年、数輪は咲いていたのに一輪も咲いてなかった。14時20分、再び反時計回りに歩く。ハンカイソウは咲き始めだ。森に入る手前の道は、水が川のように流れ、畑野川の方角からは、滝のような水音が聞こえた。

 森に入り、例年咲く所のササユリは、散る寸前の一輪しか咲いてなかった。今年はお休みなのかな~。


 上林峠への階段を下りていると、上がる時には気がつかなかったササユリが咲いているのをおっちゃんが見つけ感激している。今、咲いたばかりの初々しさだ。

 上林峠までの下山途中の最後の段差で、滑ったおっちゃんが騒いでいる。骨でも折れたかと近寄ると、転んだ拍子に手をついたら、何か棒のようなものがブスっと刺さったとかで、たらたらと地面や笹の葉にたくさん出血している。止血しないとと、いつも首に巻いている日本手ぬぐいで押さえている。まずは、水をかけてバンドエイドを貼り、ティッシュで押さえてきつく縛って止血した。多分、手を付いた時に、笹を刈った後の切り元が刺さったのだろう。それで、血も止まった。15時30分、登山口に戻る。
皿ヶ嶺では竜神平で一人に会っただけだった。

 ここ2年位は行ってなかったのだが、以前から見ていた所に行くと、知り合いのTさんご夫妻も来ていた。



 一緒に下山し、17時15分車に戻る。上林林道の風穴から下の草刈りが進んでいる。


 
【6月に見た花(県の絶滅危惧Ⅱ類)】



     スズサイコ                キンセイラン              カキラン